スポンジフィルターの排水パイプ、どこに置く?位置で変わる水流・音・油膜
スポンジフィルターを使う際、見落とされがちなのが「排水パイプの位置」。
水中? それとも水面の上?
――その選び方ひとつで、水槽内の流れや音、油膜の出やすさまで変わってしまいます。
今回は、ブリラントフィルターを例に、設置位置ごとの特徴と選び方を解説しますが、
……物語の通り、奥が深く少々あいまいな話かもしれません。
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(これは20年前とフィクションが織りなす不思議な世界の物語)
ぴょこんと飛び出したパイプの先から、ショワショワと水が落ちている。
気泡混じりの音が、静かな部屋に不規則なリズムを刻んでいた。
わたしは悩んでいた。
テトラのスポンジフィルター、ブリラントフィルターという立派な名前のこのフィルターの排水パイプについてだ。これをどこに置くべきかという問題。
――水中か、水面か、それとも今のように少しだけ上に出すべきなのか。
パイプは二段に分かれていて、継ぎ竿みたいに長さを調節できる仕組みになっている。
だが、上に上げすぎれば水は止まってしまうだろう。かといって、下げればいいという単純な話でもない気がする。
わたしは迷った末、あの人を呼び出した。