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2018年10月24日水曜日

簡単ソイル交換!(前編)ホースで楽々吸い出し!!~ベアタンクの水草水槽(?)になるまで~

ソイル交換ってめんどくさいですよね?

(更新:2022/7/23)

どうも、こんにちは、ごん太です。
前回は……、

ルドウィジア・フローティングプラントのトリミング

について紹介しました。

今回は話が打って変わりまして、ホースとプロホース(のパイプ)を利用した……

とっても簡単なソイルの交換について
(今回はホースで吸い出すところまでとなります)

の紹介をしていきたいと思います。

まずは、目次、サイト内リンクに続きまして、本文へと入っていきます。
続きをどうぞ!


(サイト内リンク:ソイル交換関連記事)



ソイルを交換することになった経緯


プレコと水草の共存

さて、話の経緯を記しますと、大変に長くなってしまうので簡単に説明しますが……、わたしの水槽では、プレコと水草が共存しています。

数年前までは、プレコに合わせて砂利系の底床を利用していたのですが……

砂利だと、水草の調子が悪い!

……とは断言できるほどでもないのですが、どうにもこうにも硬度が高めでは、調子がハッキリ、シャッキリとしないのです。



砂利系底床をやめることに

そのため、デメリットを承知の上でソイルを利用してきた経緯があります。
もちろん、それがもたらす軟水の効果はすさまじく、

瞬く間にすべての水草が調子を取り戻し、かつてないほどのバツグンな生長を始めました。

その話が2018年の2月のこと。
そして、それから8か月程経ちました。コントロソイルパウダーもいよいよ吸着力が弱まり、硬度が上がり始めました。

つまり寿命。いよいよソイルの交換ということになったのです。



ソイル交換の方法

それでは、今回はタイトルの通りホースを利用したソイル交換について、理由、メリット・デメリット、方法の順に述べていきます。 なお、方法については、今回は吸い出しまでの紹介となります。あしからず。



ホースでソイルを吸い出すことにした理由

さて突然ですが、底床の交換には、大変な労力がかかります。
多くの場合、水槽の水を全部抜くことになり、水を含んだソイルはずっしり重いからです。
そして、水草を抜こうが、根付いている部分は温存しようが……、取り出す作業をすれば、崩れて潰れるのは必然。それにより水が激しく濁ることになります。

水が濁るということは、ソイルの微粒子が水中を舞っているワケでして……

それらがフィルターに吸い込まれると、ウールマットが詰まる原因となります。

ろ過器が生命線な、我が家のプレコたちにとっては死活問題です。

もちろん、作業後にフィルターのウールだけ交換するという手もありますが、ソイルで水質を変化させているので、フィルターをいじるのはトラブルの元となります。

そのような理由がありまして、今回は極力水が濁らない方法で。
さらには、お手軽な方法を実践したので、紹介してみたいと思います。

それは……

ホースで古いソイルを飼育水ごと吸い出し!(今回紹介)

してからの……

新しいソイルはプロホースのパイプで投入!!(次回紹介予定)

という方法です。



吸い出すメリット

ここでは、ホースを使うメリットについて、紹介していきたいと思います。

ずばりその利点とは、水が濁りにくいことです。

ホースを利用すると、その内部に吸い込まれてバケツへと排出されます。
その時、粒が触れ合い崩れて、微粒子が発生し、水が濁ることになります。

しかし、それはホース内での出来事。

ホース内にはサイフォンの原理で外へと向かう流れがあり、すべてバケツに排出されますから、ソイルの崩れカスが水槽内にほとんど広がらないわけです。

そのため、バックスクリーンが見えないほどに濁ることは、まずありません。

また、作業自体もいたって簡単で、水替えの時のようにサイフォンの原理を利用して吸い出すだけですから、

不慣れな作業は、多くのアクアリストさんにはないはずです。

いつもと同じように吸い込むだけで、簡単にソイルを取り出せるのです。
ただし、デメリットもあります。



ホースでソイルを吸い出すデメリット(その1:時間がかかる)

その欠点は、時間がかかることです。

ソイルを水で吸い出すわけですから、当然水が必要です。
しつこいようですが、逆に言えば、水が無ければ吸い出せません。

そして、水槽に入っている水量では、1度ですべてのソイルを吸い出しきれないことが多いです。
(ホースの内径のサイズによりますが……)

結果、水替えの度に、底床掃除の代わりにホースでソイルを吸い出すことになります。水替えは1週間に1回程度の人が多いと思いますので、結局は、

最短2週間。多くは1か月程度、長くて2カ月。
ソイルの交換に時間を取られることになります。

もちろん、水を抜いたそばから水を足せばすぐにソイルを吸い出し交換することができます。

しかしその場合は、生体の命にかかわるほどの水質の急変という、重大なリスクを覚悟せねばなりません。

結局は一回のソイルの交換量は1/4以下にするべきです。

1週間に一回の水替えなら、1カ月かかることになります。さらに生体に気を使うなら、1/8量の交換とするべきで、こちらは2カ月かかることになります。



ホースでソイルを吸い出すデメリット(その2:吸い出すパワーがない)

もう一つの欠点は……

根が活着している部分のソイルを取りづらいこと。

水草の種類によるのですが、根張りが良い水草の活着は、馬鹿にできないくらい力強いものがあります。
吸い出す水流が弱いと、根に強く活着しているソイルを取り除ききれないこともあります。
水草の植え直しも兼ねたソイル交換の際には、ホースで吸いながらピンセットや手でほじくり返すというような力技も必要になるかもしれません。

逆に言えば、水草を植え直しをしないソイル交換、……つまりは、根付いている部分のみ温存する時には利用しやすい方法とも言えます。



メリット・デメリットまとめ

今までの話をまとめると、
気が長い人や、計画を立てるのが好きな人に向いている方法です。

休日1日使ってソイル交換!
ついでに水槽をリセット!!
水草を植え直して新しいレイアウトで気分も一新!!!

そのような作業をしたい人には、残念ながら果てしなく向きません。

今日一日で作業を全てを終わらしたい人は、捕獲用ネットや専用スコップを利用してソイル取り除いた方が、手早く終えられるはずです。

というわけで、以下より実際の方法の紹介となります。
なお、何度も繰り返しますが、今回の紹介はソイルを吸い出すまでとなります。



簡単楽々ソイル交換の方法(吸い出し編:道具について)

このパートではソイルを吸い出すまでとなりますが、その道具や方法、そしてソイルを抜いた前後の写真や、その注意点について説明します。


道具一覧

今回利用した道具は以下の通りです。
ほとんどの道具はアクアリストなら誰しも持っているような物でしょう。

・ホース
・バケツ
・吸盤

詳しい説明は↓で紹介したいと思います。



ホースは太すぎず細すぎず

ホースは細すぎると、詰まりやすく吸引力が弱いので使いづらくあります。
太すぎるホースでは、あっという間に水槽内を吸い出すので、水替えの回数がかさみます。

ですから、程よい細さの物が良いでしょう。

なお、今回はエデニックシェルトV3で利用していた園芸用9/12程度のホースを利用しましたが、

若干細すぎるようで複数回ソイルが詰まりました。

そのたびにソイルを取り除きサイフォンの原理を再度働かせたわけですので、少々のタイムロスとなりました。

後日談となりますが、12/16程の太さなら、水の減りもほどほどに、詰まりなく楽に吸い出せます。

(もちろん、吸い出す水流とソイルの大きさにもよります。)



吸盤・バケツについて

吸盤はホースをバケツに固定するために利用します。
もちろん、ホースをバケツに固定できるなら、なんだって構いません。
ハリガネで固定してもOKです。

なお、わたしは吸盤や針金を利用せず……、
右手は水槽、左手はバケツという、何とも原始的なスタイルで、いつもソイルを吸い出しています。

が……、

水槽の高さとバケツの位置次第では、腰や背中を大いに痛めるので、お勧めできません。
【経験者談】

(そのため、当記事では吸い出し途中の写真はありません。)



コントロソイル→プロジェクトソイルへ

今回吸い出されるソイルは……、

いままで利用していたコントロソイルパウダー

コントロソイルパウダー。

吸い出したのち投入する予定(次回)のソイルは……

これから利用する予定のプロジェクトソイル

アクアシステムの、プロジェクトソイル。

ろ材としても機能するのこのソイル。

崩れに強いのでは? という希望的観測のもと、購入しました。

なお、双方の詳しいレビューについては、今回は割愛します。



簡単楽々ソイル交換の方法(吸い出し編:方法について)


ソイル吸い出しの手順紹介

それでは、実際に交換していきましょう!
まずは、実施前のコントロソイルパウダーが敷かれている水槽をご覧ください。

ソイルを抜く前の水槽
(ちょうどいい画像がなかったので過去記事より拝借しました)

この水槽からホースで、水と一緒にソイルを抜き出してしまおう! という作戦です。

詳しい手順は……


【ソイル吸い出しの手順】

  1. 吸盤を利用してホースをバケツにしっかり固定
  2. バケツに固定されていない方のホースを水槽の水の中に入れる
  3. バケツ側のホースを口で吸いサイフォンの原理を始動させる
  4. 水槽側のホースで飼育水ごとソイルを吸い込む
  5. いつもの水替え量に達したら吸い込みを止める
  6. 水替えの度に1~5を水替えのたびに行う


1回目の今回は、全量だいたい半分ぐらいを吸い出しました。

この1/2という量は明らかに多すぎです。
みなさんは1/4~1/8程度にしておきましょう!!

ホースでソイルを抜いた後(1回目)の底床

繰り返します。
ソイルの交換量はなるべく1/4以下にしましょう。
1/2も交換しますと、水質がじわりじわりと大きく変化しますので、変化に弱い生体……例えば淡水エビには厳しいようです。
お勧めできません!!



1回目のソイル吸い出しの結果水槽はどうなった?

作業後、レイアウト(水草の鉢植えなど)を元に戻すと、以下のような感じになりました。

ホースでソイルを抜いた後(1回目)の水槽全景

ところどころガラスの底面が見えていますが……
なんとか鑑賞に堪えうる水槽となっています。

もともとのソイルの厚さは1cm。
そこから吸い出したこともあいまって、現在の底床の量は大変少なくなっています。



1週間後2回目のソイル吸い出し実施。ベアタンクの水草水槽誕生!?

さらに1週間後、再度ソイルを吸い出し、これで水槽内全てのソイルの吸い出しを終えました。
その時の水槽はどんな感じになったかといいますと……

ホースでソイルを抜いた後(2回目)の水槽全景。水草ベアタンクとなっている

ベアタンクの水草水槽!

自分でも何言ってるんだかよくわかりませんが、そういうことになります。

わたしの水槽では、活着系以外の水草はすべて鉢植えを栽培なので、このような不思議な水草水槽になります。

以上がソイルの吸い出し作業の実際となります。

作業自体はいたって簡単で普段の水替えの延長線上ですから、容易に想像できるかと思います。

底砂掃除と同じ感覚でソイルも吸い込むだけ!! ということです。

いつもと違うのはゴミだけでなくソイルも吸い出してしまう事、ホースの中でソイルが詰まることがあるぐらいでしょう。



注意点

さて、最後に注意点を3点紹介しておきたいと思います。


注意点その1:ソイルが詰まることもあるので吸い出しは間欠的に

1つ目の注意点としては……

ソイルを連続的に吸っているとホース内部で詰まってしまうので、なるべく間欠的に吸い出して下さい。

ソイルを吸ってはその後1~2秒水を吸うことで、詰まりかけているソイルを押し流すわけです。

以上を繰り返すと詰まることなく作業ができます。



注意点その2:生体を間違って吸わないように!

2つ目の注意点としては……

生体を誤吸引しないように注意してください。

特に底物で小型の生体(例えばミナミヌマエビなど)を飼育されている場合は、手で追い払いながら注意して実施してください。

特にミナミヌマエビは好奇心が強く、おまけに逃げるのも遅い。
さらに悪いことに、ホースを突っ込んでも、ソイルに捕まってそれに付着している餌を食べていることもあります。

エビを飼育している人は、ことさら慎重にソイルを吸い込んでください。

前もって避難水槽に隔離すれば、安全に作業できると思います。



注意点その3:この方法は水質の急変が起きやすい

3つ目の注意点としては……

曲がりなりにも水質調製をしているソイルを抜きさらには交換するわけですから、大きな水質の変化があります。

つまりは……

水質の急変に弱い生体、例えばデリケートな淡水エビがいる水槽には、あまり向いていません。

今回のソイルを抜いたことよりも、おそらく投入したことが直接の原因だとは思いますが、この後ミナミヌマエビが全滅しかけました。

ソイルを撤去すれば、この後ソイルを入れるわけです。
同じ会社の同じソイルでも、吸着作用が有るものと無いものでは、作用が及ぼす水質が変わることになります。
水質の急変に敏感な生体がいる場合は……


  • 1回に交換するソイル量を1/4~1/8程度にとどめる
  • ソイル交換前の飼育水を利用して避難水槽を作る
  • 作業中は生体を避難水槽に退避させる
  • 作業後は時間をかけてゆっくりと水合わせをする
  • 作業前後で試験紙で水質チェックをする
  • 水質の変化が大きい時は避難水槽を継続する

つまるところ、手厚いケアをしてあげてることを、激しくお勧めいたします。

というわけで、今回はここまで。
次回は……

この水草ベアタンク水槽にソイルを投入していきたいと思います。