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2017年9月12日火曜日

外部フィルターのカリカリ音原因特定法~メンテ後のエア噛みの簡単解決法から、それでも治らない時の原因究明方法~

カリカリ音がした時の原因を特定する方法

どーもこんにちは。
ごん太です。

前回は、

木酢液を利用したウィローモスの黒ヒゲ苔除去方法

について述べてみました。
そして、今回ですが、

タイトルの通り外部フィルターのカリカリ音の原因を特定して解消する方法について述べていきたいと思います。

さて、今回のテーマであるカリカリ音のその原因は、実は原因を特定しやすいことが多いです。

しかしながら、たかが異音、されど異音。

場合によってはフィルター停止の事態になりますので、

カリカリ音がした場合は速やかにその原因について究明することをごん太としていはお勧めしたいと思います。

さて、今回は「排水口」、「排水部」、「排水パイプ」、「給水口」、「給水部」、「給水パイプ」という単語が多用されています。
誤解を生まないうちに冒頭で説明しておきますが、当記事では、、、


排水 → 外部フィルターからのろ過された水が出てくる側
給水 → 外部フィルターにろ過されていない水を送り込む側


という意味でそれぞれ「排水」「給水」という言葉を利用しています。

水槽中心ではなく【フィルターを中心】にした水の流れのをもとにした表現なのでご注意ください

それでは、目次に続きまして本文へと入っていきます。
続きをどうぞ!。




今回はカリカリ音

いきなりですが、外部フィルターの異音というのはおおよそ2種類に分類されます。

1つはカリカリ、ガリガリといった音(以下 カリカリ音)。
もう1つはブーンといった音です(以下 ブーン音)。

どちらの音にせよ、音が大きくなり始めて初めてトラブルに気が付くことが多いです。

そして、ごん太のの今までの経験上、ブーン音は原因の特定が難しく、カリカリ音は原因の特定が比較的簡単である傾向が強いと感じています。

そんな経験を踏まえ、今回は原因を比較的特定しやすいカリカリ音について、紹介していきたいと思います。

また、 ブーン音 については次回紹介する予定です。
ブーン音でお悩みでしたら次回の記事をご覧ください。




当記事を読むにあたっての注意事項


なお、当記事では異音の発生源の特定方法を紹介していますが、
すべての異音に対し解決できるものではありません。

当然、すべての異音を解決できる保証もありません。

ネットで調べたり自分自身で調査したりとしているうちに、保証期間が過ぎてしまった・・・
ということになれば、騒音の解決は一層困難なものになります。

自分の手に負えなさそうなら素直にサポートセンターに相談しましょう。
自分で騒音を解決したいのならともかく、静かな水槽を手にしたいのならそれが一番の近道です。



カリカリ音の定番はエア噛み!

さて注意事項も述べ終わりましたので、ここからカリカリ音の原因についての話となります。 カリカリ音で一番多いのが

エア噛みです。


ここでは、そんなエア噛みの原因と対処法について述べていきたいと思います。



エア噛みはフィルターメンテ後に起こりやすい

外部フィルターのメンテナンス直後はカリカリ音が一番発生しやすいタイミングです。
というよりほぼ必ず発生します。
これは後で述べますが外部フィルターの構造上仕方のないことです。

しかしながら、このメンテナンス後のカリカリしたエア噛みですが、、、


電源ONでカリカリ音が発生しても5分程度で収まるなら問題なし!


と断言できる場合がほとんどです。
何故「問題なし」なのでしょうか?

と言いますのは、、、
メンテナンスでフィルターを開け閉めした際にどうしてもフィルターケース内に空気が残ってしまうからです。

外部フィルターは密閉構造のため、空気はポンプ、つまりインペラを経由でないと逃げません。
これがカリカリ音となるわけです。

また、こういったことはフィルターケースの開け閉めに限らず、ウールマットやろ材交換した場合にもよくおきます。
これらろ材が新品のうちは比較的多く空気が含まれていますから、しばらく空気が抜けずエア噛みの原因となるのです。



外部フィルターメンテナンス後のエア噛みの解消方法

そんな頻度の多い外部フィルターメンテナンス後のエア噛みの解消ですが・・・

基本的には電源入れっぱなしにすることで次第に解決することがほとんどです。

そんなこと言ってもカリカリ音がおさまらないと気が気でない!
という人のために、ごん太の経験則ではありますが、素早くメンテナンス後のカリカリ音をおさめる方法を述べておきたいと思います。


【エア噛みを解消する方法】

多少フィルター本体を左右に軽く揺さぶる
フィルターケースを左右に傾ける
時には電源のON/OFFを繰り返す


↑のような操作をすると、外部フィルター内部に溜まっているエアの塊がインペラに送り込まれ、抜けやすくなるようです。

↑の方法を用いれば5~10分程度で本来ならカリカリ音がおさまるはずです、
(もちろん、空気を多く含むまれるろ材をフィルターケース内に入れた場合はその限りではありません。)
もし、30分や1時間も続く場合給排水に問題があるかもしれません。

具体的には・・・


【インペラへの給水が正しくなされず異音の原因に】

呼び水が正しくできていなかったり、、
(タブルタップが閉じていないか?)

何らかの理由で給水パイプから空気が吸い込まれたり、、、
(給水側と排水側を間違って接続していないか?)

明らかにサイフォンの原理が働いていないなど、、、、
(フィルターの取り扱いが正しいか?)


などが原因としてあげられます。
つまるところ外部フィルター内部の水がインペラに到達しておらず、インペラが空気中で回転しているとカリカリ音がします。
このような場合ではいくら左右にゆすったりしてもエア噛みからのカリカリ音は治りません。

そんなわけで、今までの話をまとめると、メンテナンス後の外部フィルターのエア噛み解決手順は次の通り。


①まず、外部フィルター内部の水位をチェック
(フィルターケースにライトを当てるなどして眺めてみましょう)
→問題ないなら②へ

もしフィルター内部の水位が低すぎるなら以下の項目をチェック。

・給水パイプのサイフォンの原理が正常に働き給水されているか?
・給水排水側のダブルタップが閉じられていないか?
・給水パイプがエアを吸い込んでいないか?
・正しい呼び水の手順で呼び水されているか?(該当機種のマニュアル参照)

水位の問題を解決してもなおエア噛みが止まらないなら②へ。


②一過的なエア噛みの可能性が高いので電源ONにして5分程度待ってみる

なお、以下の操作を行うとエアが抜けやすくなります。

・フィルター本体を左右にゆすっている
・15°程度左右にゆっくり傾けてみる
・電源のON/OFF

→ただし、いつまで抜けないなら当記事の次のパートへ



いつまでもエア噛みが止まらないなら、給水経路緩みを疑うべし

↑の方法を試してみてもなおエア噛みが治らない、、、

つまり、いつまでたっても、2時間も3時間もカリカリ、カリカリと音が続いているのならば、それは・・・

どこからともなく空気が外部フィルター内に入り込んでいる可能性が高いです。

と言いますのは、外部フィルターのパワーヘッドまでの給水経路は陰圧になっていることが多く・・・

給水経路の緩みや隙間から空気が入り込み続けるごとが多々あるからです。

ですから、いままでの話を上げたような方法で対処してもカリカリ音が止まらないときは、空気の吸い込みによるエア噛みを疑うことになります。

というわけで、次のパートからは給水経路から空気を吸い込んでいないかチェックをする話となります。



給水経路緩みからのエア噛み解決法

まずは、ホースやパイプ、さらにはダブルタップの接続がしっかりとはめ込まれているか確認します。

特にホースがネジなどで締め付けが緩い場合や、その接続するホースが斜めにカットされている場合、空気を吸いこみやすくなりますのでダブルタップまわりはよくチェックしましょう。

なお、これはごん太のやり方なのですが、ダブルタップ同士の接続部からのエアの吸い込みが疑われる時には・・・

接続部にワセリンを塗り、そのままつなぎます。

ダブルタップの雄ネジにワセリンを塗ったくり、そのまま雌ネジにねじ込み双方を接続するというわけです。

こうすることで雌ネジと雄ネジの隙間がワセリンで埋まり、空気の吸い込みがおさまることがあります。

ただし、ホースとパイプの接続部にワセリンを塗ってしまうと”つるっ!”と滑って簡単にホースが抜け、ダバーと漏水してしまう可能性があります。

ですから、

ホースとパイプの接続部にワセリンは塗らない方がいいでしょう。

そんなわけですので、外部フィルターの構造に不慣れなうちは、やみくもにワセリンを塗るのは、あまりお勧めできません。

ですが、ワセリンを適切に塗ることができればピタッとカリカリ音も止まりますので紹介した次第です。
実際我が家で起きた止まらぬカリカリ音の原因も、ダブルタップのタップ同士を接続するネジ部分からの空気流入でした。



見落としがちなエア噛みの原因

また

給水口や給水ストレーナーにエアレーションが当たっている場合

も同様にカリカリ音がすることがあります。
こちらは目視で簡単に確認できます。

そんな場合はストレーナーや給水パイプの位置変更、もしくはエアストーンやディフューザーの位置変更で解決できます。



排水部の抵抗でもカリカリ音?

カリカリ音の原因はエア噛みばかりではありません。

時に排水部の抵抗だけでもカリカリ音が発生することがあります。

排水部の抵抗って何ぞや?という話になるのですが・・・


・ディフューザーの利用
・排水側のダブルタップで流量を絞る


ということがそれにあたります。

しかしエア噛みの場合と違い、基本的には排水側の抵抗となるようなアクセサリは特定しやすいものが多く、
さらにそれらは簡単に取り外しができる物が多いですから、、、

原因の究明はそれほど悩むことでしょう。

またディフューザーのような排水アクセサリーではありませんが、、黒ヒゲ苔対策としてダブルタップを用いて意図的に水流を絞ると、カリカリ音の原因となることもあります。

こちらも原因の特定と対処は簡単ですね。

というわけで、排水部の抵抗によるカリカリ音は両方とも原因の特定は簡単です。

ただまぁ、、、、

それに代わる代替策を見つけるのは意外と大変だったりします。

ごん太もディフューザーによる排水部の抵抗が原因のカリカリ音に見舞われたことがあります。

ですので、上の理屈ではディフューザーを外せばカリカリ音は収まることになります。

しかし、そもそもエアポンプの騒音から逃れるためのディフューザーなので・・・
根本的な問題の解決にはならず、代替策を見つけるのに結構難儀しました。

また、ダブルタップで流量を絞っている場合も同様に代替策を探すのは大変です。
確かにダブルタップを解放すればカリカリ音はおさまりますが、黒髪コケを増やさないことが最終的なゴールですから、それ以外の方法で水流を弱くする方法を探すこととなります。

現実的にはポピーグラスやナチュラルフローパイプ、シャワーパイプなどで流れを緩くする方法や、フィルターの1ランク下のものに変更するなどして水流を弱めるという方法をとることになるでしょう。。

しかしそれらの器具が設置できないために、ダブルタップで流量を絞っているという場合の方が多いのではないでしょうか?

ですから、こちらもその代役を探すのに難儀することが容易に想像できるのではないかと思います。



やっぱり多い?インペラの破損

インペラに何らかの負荷がかかり続けたり、ダメージを受けた結果、

インペラが破損することで、カリカリ音が出ることがあります。

この場合はパワーヘッドを開けてインペラをチェックすれば簡単に原因が特定できます。

そもそも、インペラが破損した場合はビックリするぐらい盛大なカリカリ音が出ますのでその異常さゆえにすぐ通電を止めたくなるでしょうし、まずパワーヘッドを疑うことになるでしょう!

インペラというパーツは高速回転する部分ですから、ほんの少し傷がついただけでもエア噛みと同じような、、、いやそれ以上のカリカリ音を響かせることになるのです。

単にカリカリ音だからと言ってエア噛みと決めつけないで、1度はインペラを丹念にチェックしてみることをお勧めします。

実はごん太も同様の体験をつい最近しました。

エデニックシェルトV3の異音です。
清掃時にピンセットを用いてインペラを取り外すのですが、その時に少しプラスチック製の羽の部分を傷つけたようで、カリカリ音が止まらなくなってしまいました。

そのインペラをよくチェックすると、プラスチック部分が1mm程剥離していました。

たったそれだけの傷だったのですが、多少の剥離でも高速回転する部分ですから大きな重心のずれになるようで、電源をONにするのをためらうほどのカリカリ音が出てたことを今でも覚えています。

その解決方法ですが、結局は新品のインペラに交換したところ、無事カリカリ音も収まり問題を解決することができました。

もしかしたらパテで埋めたりすれば解消するのかもしれませんが、やはり問題となっているのは傷そのもではなく、傷ができたことによる重心のずれなわけですから、その修理は難しいと言えるでしょう。

ですから、インペラを破損した場合のカリカリ音は、、、

インペラの交換しか手立てはないように思えます。


というわけで、今回のカリカリ音の原因特定方法についての紹介はこれでおしまいです。
最後に、カリカリ音発生時の原因チェック方法を紹介しておきます。



カリカリ音発生時のチェックまとめ


⓪まずは「外部フィルターメンテナンス後のエア噛みの解消方法」をチェック
(↓排水抵抗の確認↓)
①排水部に抵抗となるパーツがないか確認。
②ダブルタップなどで流量を絞ってないか確認。
(↓インペラ破損の確認↓)
③電源を停止し、パワーヘッドを開ける
④インペラの破損や傷がないか確認
(↓エア噛みの確認↓)
⑤Oリングにねじれがないか確認。念のためOリングにワセリンを塗る
⑥給水ホースとパイプの接続部を緩んでないか確認
⑦ダブルタップとホースの接続が緩んでないか確認
⑧ダブルタップの接続が緩んでないか確認


こんな感じでチェックしてみたら、犯人は分かると思います。
これでもカリカリ音の原因がわからない場合は、

パワーヘッドのみを風呂桶などに半分沈めて見て、カリカリ音がするかチェック

これをしてみてカリカリ音がして、かつインペラに傷がないとなると、スピンドルかインペラや本体の見えないナニカが異音の発生源と考えられます。



そうはいっても・・・


これらの方法を用いても原因が特定できない場合もあります。

その場合は素直にサポートセンターに相談してみるのがいいと思います。

ネットであれこれ情報を探し回るのもいいです。
しかし、人に聞くってのはめんどいですが、一番効果てき面です。

さて、次回は

ブーン音の特定方法

を取り上げたいと思います。
それでは次回もお楽しみに!

(更新:2021/2/15)