マツモが増えないとお悩みの方へ
どうもこんにちは。ごん太です。
前回は・・・
という話を述べてみました。
今回は水草の中でも、【定番の中の定番】であるマツモの栽培方法について書いていきたいと思います。
マツモがうまく栽培できない! マツモが増えない!
そんな人の初心者さん向けの話です。
さて、話変わりまして、ある程度実際に水草を実際に栽培した方なら・・・
水深と植物の生長速度が密接に関係している。
このことを既に知っている、もしくは気が付いているか水草アクアリストさんも実に多くおられるであろうと思います。
実際にこれは、
明るさは距離の2乗に反比例する
という法則によるものなのです。
(これ以上ここで述べてしまうと完全にネタバレになってしまいますので詳しくは後述します。)
”その法則”を利用してマツモを増やそう!というわけです。
では、目次・サイト内リンクに続きまして本文へと入っていきます。
続きをどうぞ!
なお前置きが長いのでお忙しい人は↓目次リンク「水面に漂わせてマツモを増やす(無料)」 よりジャンプしてください。
(サイト内リンク:マツモ関連)
当ブログのマツモ関連記事です。
よろしければ、こちらもあせてご覧ください。
- 水面を漂わせてマツモを増やす!~簡単なマツモの増やし方~→今ここ
- 誰でもできるマツモのトリミングの方法(写真付き)
- 安E26口金LED電球でマツモは育つのか?~室内照明用LEDを水草に利用してみて~
マツモってホントに初心者向けなのか?
環境次第はマツモですら栽培は難しい
マツモって皆さんご存知ですよね?。そう、あの金魚藻のマツモです。
よく、
簡単で誰でも栽培できる! とか聞きますよね。
現在、我が家の水槽にもマツモが入っとり手が付けられないほど生長していますが……
導入当初は、はっきり言って「簡単で誰でも栽培できる」という言葉とは裏腹に、失敗ばかりしていました。。。
誰でも栽培できる水草が、なぜうまく栽培できない?
そんな疑問を抱えつつ、美しいマツモに夢見て、極めて貧相な環境で栽培をしていました。
当時の我が家の水槽環境を考えてみると・・・
【こんな水槽ではいくらマツモでも育たない!】
・低光量のLEDライト(それも室内用=植物育成に不向き)
・肥料なし
・Co2なし
考えればわかることですが、植物が生長するために必要なものがほとんど水槽になかったのです。
その結果、当然マツモの成長速度は極めて遅くコケの方が生長がはやい始末。
コケを除去するためにもトリミングはしたいが、生長が遅くトリミングは1か月に1回が関の山。
マツモの下葉は活気がなく、コケまみれになったいました。
こうなってしまうと……
マツモを「栽培している」というより現状維持もしくは調子を崩させている
と表現したほうが的を射ているでしょう。
とはいえ、これは当時ごん太が水草初心者であったためなるべくしてなったともいえるでしょう。
そんな状態を水草を目の当たりにして…… ライトを専用の物にしたり、肥料を添加してみたり、CO2器具を設置してみたりと、すべての水草に繋がる水草初心者さんのファーストステップなわけなのです。
でも、そんなこと言ったって器具を買うお金がない!!
というわけでこの記事では・・・
そんなあなたのために、マツモがよりよく育つ方法を紹介していきたいと思います。
生長が遅いからトリミングができずコケまみれ!・・・から脱却する方針
さて、上で紹介した当時のごん太のマツモに限った話ではありませんが・・・
コケに浸食された部分をトリミングしたくても、
水草の成長速度が遅すぎてトリミングできない!!
そんな場面に遭遇することは水草の栽培に慣れた人でもよくあることです。
アヌビスやミクロソリウムのように木酢液に耐えうる葉をもつ場合は、木酢液で処理すれば問題ないのですが、マツモのように薄くて可憐な葉をもつ水草には木酢液が少々強めに作用し過ぎ枯死してしまうことも考えられますから、木酢液コケ処理は少々ハードルが高いものがあります。
そんな、コケに浸食されやすく、さらには木酢液に耐えれない葉をもち、おまけに成長速度が鈍っているという水草はどうすべきか?ということについては・・・
【マツモをコケさせないためには?】
①、植物が生長しやすい環境にする
②、そもそもコケがつかない環境にする
といった基本的な対処がとても重要になってきます。
今回は①に関する方法で、比較的簡単に誰でも、どんな環境でもマツモを元気に増やすことができる栽培の仕方を紹介していきたいと思います。
やっぱり肥料と二酸化炭素と光って大切
さてここでは、簡単にマツモを増やす方法を記す前に、水草を元気に栽培するための”ヒント”を記しておきます。
光やCO2、K肥料やFe肥料、さらにはミネラル添加剤に代表されるように、水草を元気に栽培するために環境を改善する方法はは多種多様に存在します。
では、その【優先順位】をご存知でしょうか?。
植物の光合成の仕組みと照らし合わせると、以下の順に水草周りの環境を改善していくことが望ましいと考えられています。
【水草が生長しやすい環境を整える優先順位】
優先順位①:光(ライト)
優先順位②:CO2
優先順位③:肥料
優先順位④:サプリメント
そして、やっと今回の話につながるのですが……
とりわけ、水槽で利用するライトを野外での直射日光と比べるとびっくりするほど光量が弱いのです。
なので、兎にも角にも光量の改善を優先すべきです。
でも、水草用ライトって最低5000円はしますよね?
そんなにお金もってなーーーい!!
となるわけです。
なので当記事では……
マツモならではの光量アップ法(無料)
を次の項で紹介したいと思います。
水面に漂わせてマツモを増やす(無料)
というわけで、長らくお待たせしました。
このパートではマツモならではの光量アップの方法の方法を紹介します。
それは、「マツモを水面に漂わせる」だけです。
これは・・・
マツモは”浮草”なので水面に浮くという特性を利用するということです。
なぜこんなことをするのか? と言いますと、
マツモを水中に沈めずに、水面を浮かせるのは、光量に大きなメリットがあるからです。
水面に浮かせることで、ライトとマツモの距離が近くなります。
ここで皆さんに是非知っておいてほしいのが、冒頭で述べた法則。
光の明るさは距離の2乗に反比例するという法則です。
ライトとマツモの距離が近づけば法則通り明るくなるため、現在利用している弱いライトでも簡単にマツモに当たる光量を上げることができます。
逆に言えば、ライトとの距離が遠い程、マツモが受ける光は弱くなります。
なので水中に沈めるのではなく水面に浮かせるわけなのです。
そして、光量がアップはマツモも生長がしやすくなる方向に働きまから、結果としてこの方法を利用すればライト増設せずに済むわけです。。。
ね?簡単でしょ?
そんなわけですから、この方法はマツモにも初心者アクアリストさんにも都合のいい方法なのですが、大きな注意点が1つあります。
そもそも水草が生長できるスペクトルを持つライトであることが、
この法則を利用して光量をあげマツモを活発生長させるための条件です。
いくら光量を上げても、そもそも植物が光合成で利用できないようなスペクトルをもつ光を発するLED(特に室内用の安いLEDに多い)の場合は 、かなり厳しいと思います。
そんな場合は最近はIKEA(終売)やamazonで廉価な園芸用の植物育成用ライトが販売されていますので、そういったものの購入を検討すべきでしょう。
とは言え、最近は水草用LEDライトも随分と値段がこなれてきましたので、5000円程度ならお金を貯めて購入してしまった方が、余計な寄り道をせずにいいのかもしれません。
【補足】水草とライトの距離の関係
さて、このパートでは少し脱線して↑で紹介した法則について改めて述べていきたいと思います。
実はごん太も、追記時(2019/7/30)に、改めて調査し直した際に「明るさは距離の2乗に反比例するという法則」を知りました。
ざっくりと水槽に当てはめれば、ライトに近い水面や水槽上層部にある水草ほど強い光を受けることができ、前景草などが栽培されている底面に近いほど弱い光しか受けれないということになります。
しかしこれは、同じ水草でも底面付近の茎頂と水面付近の茎頂では生長速度が段違いであったり、赤系水草でも水面付近の方が赤色を呈しやすかったりと、、、
実は水草に触れたことのある人なら法則を知らなくても、なんとなく経験していることなのです。
今回はそれを逆手にマツモとライトの距離を近づけて光量をアップさせた!ということなのでが、実際に今回紹介した方法は以前より弱ったマツモを回復させる方法として広く知らられていた方法です。
経験的に知られていてもアクアリウムの世界ではあまり耳にしない法則ですが、しかし、とある趣味の世界では当たり前のように語られるようです。
そんなわけですから、趣味が違えば使う知識も異なるわけで、いかに人間のコミュニティーが交わらないか、よくわかりますね。
人間って不思議ですね。
さて、次のパートでは、そんな無料で光量がアップする裏技の弱点について述べていきたいと思います。
問題点
この方法には3つの問題点があります。
以下それぞれ紹介していきたいと思います。
元の場所に戻すと成長速度が元に戻る
1つ目の問題点としては、せっかく光の強い水面で生長させても、
もとの位置に戻す(=水中に沈める)と成長速度が遅くなります。
そりゃそうです。
この法則を利用してグングン生長し始めたマツモの状況について考えると・・・
マツモが生長できなかった原因は光量不足と捉えることができます。
ですから、水中に沈めた途端、生長が鈍くなります。
その対策は……ライトを増設すればいいだけです。
ただ、ライトが増設できないのでマツモを水面に浮かべたわけですから、ナンセンスですね。
なので、それ以外の対処方法を紹介したいと思います。
1つ考えられるのは高さ調節でマツモとライトの距離を近づける方法です。
【台を利用し水草とライトの距離を縮める】
まずマツモをおもりでまとめてそれをガラス製で透明な小さな器にいれます。
さらにそのマツモ入りの器を台のようなもの(例えば短いガラス製のコップをさかさまに置いたりして台替わりにしたり、プラモデル用の台を利用したり)にのせライトとマツモの距離を近づけるわけです。
ただ、これだけでは台と器が目立つので、それらを水草や石や流木でカモフラージュすれば、レイアウト崩すことなくマツモとライトの距離を近づけることができるとわけです。
【キスゴムで利用し水草とライトの距離を縮める】
もしくは、マツモが切れないようにエアチューブ用のキスゴムにそーっと引っ掛けるだけでも、ライトとの距離を近くするという方法でも十分効果があります。
というわけで、浮かべなくても、ばれないように目立たないようにライトとの距離さえ近づければ光量アップの効果が十分あるわけです。
ただ、今後水草を嗜む予定があるならば、ライトを増設しておいた方がいろいろと近道になるでしょう。
肥料不足で成長速度が上がらない場合
2つ目の問題点としては、水面に漂わせても元気にならなかった場合。
これは肥料不足が予測されるのですが・・・
肥料添加はコケの発生にも繋がるので、その判断は慎重に行ったほうがよさそうです。
まずは、有名なメーカーの水草用カリウム液肥あたりから始めてみてはどうでしょうか?。
なお安いからといって園芸用液肥の利用はお勧めできません。
ものによっては窒素分としてアンモニアが入っているものもあり、カリウムを施肥したつもりが、アンモニア濃度の危険域に達する死の水になった!なんてこともあります。
そのような流用はしっかりと、濃度計算ができ、対処能力がある人に向いています。
そんな話をしておいてなのですが、一般的に水草の環境を整える場合、、、
光>二酸化炭素>肥料の順に環境を整えていくとトラブルになりづらいです。
ですので、光量については距離を近づけることで対処しているので、コケが蔓延しやすい肥料よりも、二酸化炭素の添加を考えてみるも1つの手かと思います。
ボンベを用いた添加の利用になりますと、ミドボンにしろ小型ボンベにしろいいお値段がしますが、時間に余裕があるならば手間はかかるがトータルで費用が控えめな発酵式CO2添加という手法もあります。
コケも勢いづく!?
3つ目の問題点として、そもそもマツモにコケがついて弱っている場合・・・
水面で光量アップさせるとマツモ以上にコケが勢いづく可能性があります。
ですから、できるだけコケてない調子のいい状態で実施してください。
もしくはコケている部分はトリミングして実施してください。
トリミングができないほどコケてしまい調子が悪いときは、
これはごん太の経験即なのですが……
コケが増えることを承知の上でコケている状態で水面に浮かせ、
調子が上がるまではむやみに手出ししないほうがいいのかもしれません。
トリミングのダメージは水草にもよりますが弱っているときほど負担が大きい傾向にあるようです。
というわけで、やはりタダでできる対処法にはそれなりの扱いづらい点はあるわけです。
しかし、ライトを設置するまでの間の一時しのぎになりますから、とりあえずやっておくべき方法だと思います。
というわけで、今回のネタはここまで!
あとがき
いかがだったでしょうか?
まずは植物がすくすくと生長できる基本的な環境を整えてあげることが大切かと思います。
最近は安くてよく育つ水草育成用LEDライトのラインナップも充実してきたことですし、飲み会2回がまんして、そういったライトを購入したほうがいろいろ幸せになれるかもしれませんね。
さて、次回は
底砂をソイルにしないで水草を育てる方法
について紹介したいと思います。
それでは次回もお楽しみに!
(更新:2021/3/1)