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2017年10月9日月曜日

バフィーサポートの使用感(1年半目):プラスチックろ材とセラミックろ材違う点

プラスチックろ材はセラミックろ材と一味違う

どうもこんにちは。ごん太です。
前回は……

エアチャンバーなるものをDIYしてみました!

本来の目的とは違い、エアレーションの静音性を高める結果となったDIYとなりました。 さて、今回は……

最近流行りのプラスチックのリングろ材の1つである
バイオコムバフィーサポート(以下バフィーサポート)のレビューをしていきたいと思います。

昨今、プラスチックろ材という単語を聞くことが、ずいぶん増えてきました。

やはり、プラスチックろ材はセラミックろ材と比較して廉価であるという捨てがたい特徴があるからだと思います。

が……プラスチックろ材とセラミックろ材の特徴の差は値段ばかりではありません。

ごん太自身、今回初めてプラスチックろ材を利用してみて、それらが持つろ材としての新しい特徴に、正直かなり戸惑っております。

と言いますのは、これから紹介する特徴があるために……

今までのセラミックろ材と扱い方がまるっきり違うからなんです。

今回はそんなプラスチックろ材の特徴にクローズアップしながら、バフィーサポートのレビューをしていきたいと思います。

では、ろ材を買った経緯から話を書き始めたいと思います。
それでは目次に続きまして本文へと入っていきます。
続きをどうぞ!。





バフィーサポート購入の経緯

これはもう単純です。

最近の流行と最新の技術に触れてみたかったからです。

いつもの、エーハイムやセラという有名メーカーのものではなく、今話題になっているメーカーの製品を試してみたかった。ただそれだけなのです。

もちろん、廉価という点もあります。
さらに、最近のプラスチックろ材は成型しやすい材質のためか? 極めて複雑な形が多いわけです。

アクアリウム大好き人間としては、新しい技術、新しい製品、新しい考え方が、大変気になってしまい、思わず手に取ってしまいました。

というわけで、さっそくバフィーサポートの良い点から。



バフィーサポートの良い点


良い点その1:とにかく軽いので取り扱いが楽

さすがプラスチックろ材!と言いたいほど軽いです。

他のセラミックろ材と比較して

ものすっごい軽いんです!。

これはプラスチックならではの特徴です。 このおかげで、逆に改めてセラミックろ材の重さに気が付きました。

そんなわけですから、所々ににこのろ材を利用しておけば、フィルターは水さえ抜けば、かなり軽くなります。
なので……

清掃時の取り回しがかなり楽になるはずです。

現在このろ材はごん太のエーハイム2222で利用しています。
この外部フィルターは内部ろ材ケースが2段あります。下から1段目にバフィーサポート、2段目にエーハイムサブストラットを入れています。

メンテ時に外部フィルターの水を抜いて、ろ材ケースごと1段ずつフィルターケースから抜き取り、そして、そのままろ材清掃をするわけなのですが……

明らかにサブストラットより、少ない力でろ材ケースを持ち上げることができます。

ですから……


【バフィーサポートはこんな人に向いている】

・力の弱い人や女性
・オーバーフローなど大量のろ材を使用する人


そんな人にお勧めなろ材です。



良い点その2:目詰まりしにくい

目詰まりのしにくさは、当ブログのレビューでリングろ材の特徴として毎回挙げていますが……

ざっくりと言えばリングろ材の大きさや材質により違いはあれど、だいたいどのリングろ材も目詰まりがしにくいのがその大きな特徴です。

逆に、リングろ材であるならば目詰まりのしづらいろ材とも言い換えることができるわけなので、極論を言えばリングろ材だからどれも同じだという事も言えなくもないのですが……

そうは言っても、目詰まりしやすいろ材を主体に外部フィルターを稼働したことのある経験があるごん太だから言わせてもらいますが……

目詰まりしないってすんごい大切なことなんです!。

フィルター内部の通水性が確保されれば病原菌も含まれる嫌気性菌対策ができ、さらにメンテナンスの回数も減らすことができるわけです。
そんなわけですから、リング状というのはかなり大きな恩恵があると思います。


【ろ材はバランスが大切】

最近のごん太は、目詰まりしやすさばかりではなく、フィルター全体でゴミを濾しとる事の方が大切だと考えるようになりました。

目詰まりしやすさや硝化細菌が定着しやすいという話は、ろ材の単一の性能であるのですが、それら1つの1つの性能はもちろんのこと、組み合わせ方により、ろ過性能やメンテナンスのタイミングが大きく変わってしまうからです。

仮にフィルターで濾しとられるゴミにフォーカスして考えると、
生物ろ材ばかり利用すればすぐに詰まるフィルターになりますし、物理ろ材ばかりを利用すれば小さなゴミが素通りして水槽内を漂う結果となります。
これは生物ろ過性能にフォーカスを当てても、似たようなことが起きるでしょう。

ですから、

なるべく生物ろ材と物理ろ材をバランスよく組み合わせる

これって意外と大切なことなのです。

もちろん、アクアリウムは趣味の世界ですから、極上の生物ろ過を求め、生物ろ材のみで構成したり、
メンテナンスフリーを求め物理ろ材のみ詰め込むということもあるでしょう。
しかし、そういった極端な思考に基づくろ材構成には失敗がなにかとつきものです。
(ごん太"も"過去に失敗しています。)

ですから、ろ材はバランスよく利用するという説明書にも書いてあるような知識ですが、覚えておくと困難に打ち勝つヒントにもなりますし、なによりもろ材は構成を妄想するという楽しみができます。

ですから、物理ろ材や生物ろ材はバランスよくフィルター内にセットしましょう。
この記事を読んだ方の頭の片隅に残れば幸いです。

※なお、バフィーサポートはやはり物理ろ材ですから、別途生物ろ材を用意してバフィーサポート後方に配置するのがおすすめです。

(2021/4/15 追記)



良い点その3:耐久性もあり

そんなバフィーサポートの耐久性についてですが……

バッチリあります!。

我が家に来て4年間、ひたすら外部フィルターのろ材コンテナの中で働いてもらっていますが、いまだ割れたり、欠けたりするろ材はありません。

このバフィーサポートというろ材は、ガンプラのようなカチカチな硬質のプラスチックではなく、多少弾力を持たせてあるプラスチックを利用しているようす。
その弾力がうまい具合に衝撃を吸収しているので、ろ材の欠損が起きづらいのかもしれません。

もちろん、他の重いろ材をうず高く乗せたり、手でぐいぐいと押し込み圧力をかければプラスチックゆえに多少の破損はあるでしょう。

しかし、それを言い換えれば……

詰め込み過ぎず正しく利用すれば、耐久性になんら問題はありません。

また、このバフィーサポートはプラスチックでできているため、セラミックろ材の使い始めでよくある

ろ材の粒子が水槽内を舞い、黒い底床にまだら模様に残る

そんな景観上の面倒事とも一切無縁です。
利用前の洗浄でザバザバとセラミック粒子が出なくなるまで延々とすすぎ続けるような作業からは解放されます。

実はこれがプラスチックろ材の分かりやすい一番の利点なのではないかとごん太は思っています。



バフィーサポートの残念な点



残念な点その1:プラスチック製なのでよくわかっていない点もある。

水槽を維持するという点においては十分に実用に耐えると思います。

実際我が家の水槽で利用中に水質不安定になるということはありません。

また、このバフィーサポートは生物ろ過よりも物理ろ過のほうが得意そうな特徴もあります。
(この話は次の項で詳しく書くとします。)

しかし……

立ち上げ時の硝化サイクルが完成するまでの時間が、プラスチックろ材とセラミックろ材を比較した場合ではどうなるか?

このことについて立ち上げ済み水槽で利用しているごん太には残念ながらはっきりとしたことはわかりません。

理論的には表面積が多ければ多いほど立ち上げが早くなる。
つまるところ、表面が多孔質あるセラミックろ材は硝化細菌の定着が早く、
そうでないプラスチックろ材は、立ち上げると遅くなる

もっともな理屈なのですが……


その差によって現実的に立ち上げ期間にどれくらいの差がでるのか?
またその差が有意なものなのか?
それが立ち上げ後のろ過にどれほど影響するものなのか?


いまだ詳しくわかっていないようです。
しかしこれは、バフィーサポートが責められるべきことではないのです。

と言いますのは、


新しい素材なので、まだよくわかっていないこと多い
そもそも従来型のろ過システムですら、その詳細が完全に解明されていない。


そんなわけですから、細かな研究や大規模な統計でも取ってくれる研究機関やメーカーが現れない限り、
(もし研究成果があるならば、それがアクアリウム業界まで浸透しない限り)
現状ではろ材の評価はアクアリストの経験則が強く反映されることになります。

そして、現実のろ過能力に限って言えば、

可もなく不可もなくといったところです。

フィーリング的にはやはり物理ろ材寄りのろ材ですから、エーハイムメックやミューロAなどよく似た感じです。

ですから、バフィーサポートに生物ろ過全てを担わせるのは、よほど大きなろ過層を準備しないと無理があるかもしれません。

しかし、直接のライバルがエーハイムメックと考えるならば、

廉価であるという点や利用しやすさをなど総合的に考えるならば、十分に購入の選択肢に入る素晴らしいろ材だといえるでしょう。



残念な点その2:ろ材の清掃加減がつけにくい!……でも……

同じリングろ材でもシポラックスやエーハイムメックと違い、表面は凸凹していますが、セラミックろ材のようにバクテリアの好む細かなザラザラはありません。

↓写真を見ていただければわかるように凹凸はあります。
しかし、どうやら、硝化細菌が強固に定着できるような、細かな凹凸は無いようなのです。

バフィーサポート(アップ)
汚い写真でごめんなさい。表面は凹凸があるのですが、バクテリアの食いつきはよくなようです

ですので……

バクテリアの定着が悪く、少しろ材ケースをゆすっただけで、結構な量のバクテリア・ゴミが剥がれてしまいます。

いつものセラミックろ材のようにガシガシと長時間ゆすり洗いすると……

ろ材に付着しているバクテリアがごっそり取れて、かなり焦ります……

そしてこれがバフィーサポートに限らず、多くのプラスチックろ材の困った特徴です。
なので……


洗浄時はデリケートに扱ってください!


これこそ、プラスチックろ材を利用する際の最大の注意点です。

この点、エーハイム・メックは有利です。
メックは多孔質ではないもののセラミックで出来ておりバクテリアの定着具合がプラスチックろ材と比べて良いからです。 ですから、よほど入念に洗浄しない限りコロニーがポロポロと落ちてツルツルになるということはありません。

ろ材哲学や材質が変わればこうも変わるなんて、アクアリウムは面白いですね!。

そんなバフィーサポートの性質ですから、
毎回十分に汚れを落とす必要がある、所謂"汚れやすい水槽"で利用することを考えるならば、

バフィーサポートを先頭の物理ろ材として利用することで、ろ材清掃に取られる手間と時間を抑えることができます。

これはメリットです。
ですので……

どちらかといえば、完全に物理ろ材として割り切って利用することをおすすめしたいと思います。

もちろん、物理/生物ろ材として利用しても利用できるでしょう。
しかし、仮にそのように利用するなら、ろ材清掃は慎重に行ったほうがよさそうです。



残念な点その3:水に浮く

プラスチックろ材ならではの特徴ですが

とにかく軽いので、ろ材が浮いてしまうことがあります。

水に浮いてしまうと、メンテナンス時にプカプカとバケツやろ材ケース内で漂ってしまいますので、”セット初回”(理由は後述)に限りますが扱いづらいことこの上ないです。
なるべくろ材ネットやろ材ケースに入れて使用することをお勧めします。

なお、商品にはミカン袋状の純正のろ材ネットが付属してきますので、別途用意する必要はありません。

しかしこの症状(?)は使用開始から数か月経過すると、それ自体が水を含み多少重くなるのか? 次第に沈むようになります。

ですので、この水く浮くというデメリットは時間とともになくなります。

ごん太のフィルターでも利用中の全てのバフィーサポートが水に沈んでいます。
ですので、そこまで気にしなくてもいいデメリットだということができそうです。

バフィーサポート


総評:アクアリストとプラスチックろ材の付き合いは始まったばかり

総評としては、リング状ろ材としては十分に使用できます。

ただし、プラスチックろ材が故のメリット・デメリットがあり、特に清掃時にはそのメリットもデメリットもはっきりと出ます。

特に、ろ材の清掃方法にこだわりがある人は、力加減に慣れるまで少し時間がかかると思います。

また、取り扱いにおいてもセラミックろ材のそれとは大きく異なります。
軽い分ん力のない人には向いてると思いますが、
軽いために水に浮いていしまうこともあります。

このようにセラミックろ材にはないメリットデメリットがあり、最初に書いた通り、ごん太はいまだに取扱いに戸惑うことがあります。

しかし、このバフィーサポートを含めプラスチックろ材は、この先どんどん革新的なろ材が登場する、そんな予感がさせられる将来有望なろ材です。

それほど今までのろ材とは一線を画す性質を持っているろ材なのです。



あとがき

さて、残念な点として、3つの点を挙げましたが、

どれもバフィーサポートゆえの弱点ではなく、プラスチックの性質からくるものだと言うことができると思います。

セラミックろ材も、重い、割れる、微粒子が出る、水質に影響がでるなどなど……材質ゆえの弱点があります。
ですから、材質を理解した上で賢く購入、管理してあげることが、一番大切であると付記しておきます。

さて、今回はこの辺で。
次回は……

マツモのトリミング方法

について紹介したいと思います。
それでは次回もお楽しみに!

(更新:2021/4/15)