流木よりも溶岩石に水草を活着させるメリットは?
どうもこんにちは。ごん太です。
さて前回は……
今回は、ミクロソリウムなど活着する水草の活着話です。具体的には……
100均で販売されているビニタイで、小さな溶岩石にミクロソリウムを活着させる方法と、その”メリットとデメリット”について述べていきたいと思います。
それでは目次とサイト内リンクに続きまして本文へと入っていきます。
続きをどうぞ!
なお、前置きが長いので忙しい人は↓の目次リンク「実際に溶岩石にミクロソリウム・ウェンディロブを固定してみる」よりジャンプしてくださいね。
(サイト内リンク:ミクロソリウム関連)
流木ではなく溶岩石にミクロソリウムを活着させるメリット・デメリット
活着する水草というのは、今も昔も流木に活着させるのが定番です。
ごん太も一時期流木に活着させる方法を利用していたのですが、最近は小さいな溶岩石に好んで活着させています。
と言いますのは……
①流木を動かせないレイアウトの場合、流木の足元にゴミが溜まる
②流木に大型水草を活着させると、水槽の高さが足りなくなる事がある
そのような取り回しとメンテナンス由来のデメリットが原因で、私はここ数年小さい溶岩石に活着させているのです。
そんなこんなで、次のパートからは溶岩石に活着させる前に、まずメリット・デメリットにいてそれぞれ述べていきたいと思います。
メリットその1:小さい溶岩石に活着させれば取り出し&設置楽々
まずメリットの1つとしては、小さな溶岩石に活着させる方法は、その重量も軽いため取り外しがとても簡単です。
また、小さい石ですからそもそも底床深く固定する必要もないため、石をどかすことによって底床が崩れ、レイアウトが崩壊することもありません。
つまりは……
清掃時に簡単に水槽から外せ、底床に溜まったゴミを思う存分掃除できます。
また、簡単に水槽外に取り出せるということは、
トリミングや木酢液を用いた黒ヒゲ苔の処理など、水草のメンテナンス簡単にできるのです。
有茎草に比べ、成長速度が低く苔が付きやすいアヌビアス類やミクロソリウム類にとって、細やかなメンテナンスができるということは重要なことです。
さらに、簡単に取り出せるわけなので、レイアウトの変更なんてお茶の子さいさいです。
――このミクロソリウムのレイアウト場所を替えたいんだけど、
この流木重くて動かせないんだよねぇ――
そんな不満から解放されるわけです。
もちろんトイアンドエラーでレイアウトを探求できたりなんてこともできるわけです。
溶岩石に活着させることで、いままで痒かった所に手が届くようになるのです
メリットその2:大型の水草でも水槽に入れられる
2つ目のメリットとしては、ミクロソリウム・プテロプスやアヌビアス・バルテリーなど本来大型で草高が高くなる水草も、その高さを気にすることなく楽々活着&導入できます。
と言いますのは……
活着させるもの自体が低いですからです。
流木の”活着できる部位”というのは、なんとなく決まってますよね?。
流木の形……
つまりは、流木にも石と同じように顔(正面)があるので、流木を正面に向けた結果、水草を活着できる場所がどうしても高くなってしまう……
流木を利用した活着ではそいう言ったことが実に良く起きます。
例えば、アヌビアス・バルテリーといった大型の水草を流木に活着させようと思えば……
流木が”カッコよく見える向き”における活着できる部位の高さ
+ アヌビアス・バルテリーの高さ
= 水槽内の水草茎頂の高さ
となるわけで、これが水槽の高さより長ければ、それでは水槽に収まりきらないことになります。
こうなってしまうと、流木がカッコよく見える向きをとるのか? 水草を取るのか?
彼方立てれば此方が立たぬという状態になります。
これがもし小さな溶岩石でしたら、活着する水草の根付近はほぼ底床とほぼ同じ高さになりますので・・・
大型の活着系水草でも楽々水槽の高さ納まるというわけです。
また、その恩恵は大きな水草ばかりではありません。
小さめな溶岩石を背丈の低い活着系水草で利用すれば……
アヌビアス・ナナプチやミクロソリウム・ウェンディロフというような背丈が伸びづらい陰性植物を前景草や中景草として利用するなんてこともできるのです!
メリットその3:流木のあく抜き不要!
さて、
流木のあく抜というのは、思った以上に時間がかかり、丁寧な洗浄も含めれが手間もかかります。
あれやこれやと手間暇かけて処理をしてみたものの、結局流木からあくが止まらず、飼育水がブラックウォーターに……なんてこともよく起きるわけです。
では溶岩石の場合は? と言いますと……
溶岩石ですから当然あくが出ず、あく抜きは不要です。
もちろん、たとえ熱帯魚の専門店で購入したものでも、しっかりとブラシなどで洗浄してから利用するべきですが、少なくとも飼育水の色が変化するということはありません。
ですから、流木と比べればすぐに活着で利用できるのです。
そんなメリットがある溶岩石と活着系水草の組み合わせですが、やはりデメリットもあります。
デメリット:溶岩石で硬度が上がる
では、デメリットは何かと言いますと・・・
硬度が上がること!
これが最大のデメリットです。
いくら溶岩石が硬度を上昇させにくいといっても、少なからず影響はあります。
ですので、弱酸性の軟水でなければ生長できないような【栽培の難しい】水草が植栽されている水槽での利用はお勧めしません。
もっともそのような弱酸性の軟水の水槽では、アヌビアスなど弱アルカリを好むような水草は硬度が低すぎて元気に生長しないこともあります。
ですから、もし、溶岩石でアヌビアスの仲間を栽培するときには、溶岩石から溶出する硬度についてはそれほど問題視しなくてもいいかもしれません。
それでも硬度のことが気になるならば、しっかりとあく抜きした小さめの流木に活着させるのが大正解でしょう。
というわけで、次の項では実際にミクロソリウムを溶岩石に固定していきます。
【余談】
我が家のミクロソリウムを活着させている溶岩石は古いもので利用開始してから6年目に突入します。
現在は底床にソイルを利用し、その上に溶岩石に活着させたミクロソリウムを4つほどありますが、ソイルの効果と溶岩石の成分が抜けきってしまったようで、常時GHが0~4°dH付近に保たれています。
ですから、正直な話を言えば溶岩石のサイズにもよるのでしょうが、それほど目の敵にすることでもないようです。
特に水草水槽においてはソイルという強い軟水化作用をもつ底床を利用するわけですから、硬度0を保ち続けることが必須な難栽培種でもない限り、そこまで意識しなくてもよいのかもしれません。
(2021/3/29 追記)
実際に溶岩石にミクロソリウム・ウェンディロブを固定してみる
さてここからは、メリット・デメリットも述べ終わりましたので、実際にミクロソリウムを溶岩石に活着させる方法を紹介したいと思います。
まずは、道具について述べていきたいと思います。
道具
このパートでは、利用する道具を簡単に述べていきたいと思います。
【利用した道具】
・溶岩石
・水草
・ビニタイ(木綿糸)
溶岩石は店舗やチャームで購入できると思います。
ホームセンターでは袋に入って売っていますが、そう高いものではありませんから、やはり専門店で購入したものを利用したほうが何かと安心でしょう。
水草はお好みの活着系水草をご用意ください。
基本的には流木に活着できる水草ならどれでも大丈夫ですが、硬度の問題がありますからなるべく、低すぎる硬度でのみ栽培できるような難栽培種の水草はやめておきましょう。
また、今回利用するビニタイは水草が流木に活着するまでの補助として、水草を流木に固定するものです。
ごん太は100均の今まで錆びたことがないのでビニタイを好んで利用していますが、アクア専用品でも構いません。
また、木綿糸や釣り糸でも代用可能ですから、ご自身の好みに合わせて選んでください。
写真は溶岩石とビニタイ(100均) |
実際の方法
①、購入した水草を検疫
→「水草にスネールついてた!」そんなことは実によくあります。
ですから、よく観察して可能な限り手で駆除し、必要あらば「水草その前に」を利用し、植え付けるようにしましょう。
②、溶岩石をよく洗う
→いくらアクが出ずブラックウォーターにならないと言えども、買って来たものをそのまま水槽に持ち込むのはNGです。
いくら信頼できるショップだからといっても、ブラシなどを利用して真水で必ずよく洗い、用心する癖をつけましょう!。
③、水草をビニタイで溶岩石に固定する(締めすぎ注意!)
→というわけで、ここからはビニタイでミクロソリウムを溶岩石に固定し、活着させる方法とを写真で紹介していきたいと思います。
(1)水草の形状とビニタイを巻ける場所を考え・・・
→ビニタイで締め付けて固定しますから、硬くて痛まないような部分を探しましょう。
ミクロソリウムなら茎にビニタイを通すのがベストです。
(例として今回はミクロソリウム・ウェンディロブを固定することに) |
(2)仮組しながら石の向きと水草の安定性を考え、ビニタイで固定!
→写真のようにビニタイでミクロソリウムと溶岩石を固定します。
この時きつく締めすぎるとミクロソリウムの茎が痛み場合によっては腐ってしまうので、ほどほどの力加減で固定しましょう。
(溶岩石に乗せて、ビニタイで固定。) |
(3)余ったビニタイをカット!
→余ったにビニタイをカットします。
カットしてからビニタイが外れることもありますから、出来上がったらビニタイが緩くないか必ずチェックしましょう。
(余分なビニタイをカットしてできあがり!) |
(4) できあがり!
最後に水槽内のお好みの場所にレイアウトしてできあがり!
ね!簡単でしょ!!
あとはこのまま2~3か月待てば、ミクロソリウムの茶色の根が溶岩石を包み込むように活着するので、そのタイミングでビニタイを外せばOKです。
※ものぐさな人は外さなくてもOKです。但し鉄分が溶出する可能性もあるので、敏感な生態を飼育している人はビニタイではなく木綿や釣り糸の方がいいのかもしれません。
なお、より詳しい活着方法については
【簡単!5STEP!】ビニタイでミクロソリウム・ウェンディロブを活着!
で詳しく説明しているのでそちらをご覧ください。
溶岩石とミクロソリウムの組み合わせはメリットがいっぱい 【追記】
なんだかんだといいつつも……↑の方法で溶岩石に活着させたミクロソリウムは非常に使い勝手が良く、この記事を書いて2年経過した今でも我が家では現役です。
繰り返しますが、”ミクロソリウムを溶岩石に活着させる”と何が便利か?といいますと・・・
【溶岩石にミクロソリウムを活着させる利点】
・いつでもレイアウト変更可能
・ミクロソリウムなので弱い照明でも育つから前景に使える
・木酢液で黒ヒゲもばっちり駆除できる
・掃除の時は一時的に撤去できる
・トリミングもテーブルの上で楽ちん♪
ものぐさ水草アクアリストから水草初心者さんまでお勧めできる方法かと思います。
(2019/12/29 追記)
あとがき
さて、今回は活着系水草のネタでした。
というのは、写真を撮ろうと思ってミクロソリウム・プテロプスを見てみたら、そろそろトリミングのタイミング。
明日水替えがてらにトリミングして、ついでにブログのネタにしてしまおうという魂胆です。
ですから次回は・・・
をテーマにアップしたいと思います。
それでは次回もお楽しみに!
(更新:2021/3/29)