蛍光灯とLEDでは波長が違う
どうもこんにちは、ごん太です。
前回は・・・
園芸用液肥の水槽への流用の危険性について
紹介しました。
物によってはアンモニア態窒素が結構な量を含んでますので、あまりお勧めできないというような内容でした。
今回はちょっと昔の話になりますが・・・
室内照明用安E26口金LED電球でマツモを育てようとした話になります。
結論を言えば、安い家庭用蛍光灯と違い、安い室内照明用LED電球ではマツモは育ちませんでした。
その結論が出るまでの経緯と考察をこの記事では紹介してみたいと思います。
さて、最近はますますLED電球のランンナップが豊富になり、当記事の考え方では通用しないこともあります。
例えばIKEA(後述)やAmazonで販売されているような植物育成用LEDは、今回の内容はあてはまらないかと思います。
そして今回「安E26口金LED電球」と表現している電球は、いわゆる植物育成用LED電球ではなく、あくまで室内照明用(インテリア)用LED電球として販売されているものに限ります。
それでは、目次・サイト内リンクに続きまして本文へと入っていきます。
続きをどうぞ!
(サイト内リンク:マツモ関連)
当ブログのマツモ関連記事です。
よろしければ、こちらもあせてご覧ください。
- 水面を漂わせてマツモを増やす!~簡単なマツモの増やし方~
- 誰でもできるマツモのトリミングの方法(写真付き)
- 安E26口金LED電球でマツモは育つのか?~室内照明用LEDを水草に利用してみて~→今ここ
アクア用LEDって高くない!?そんな風に思っていた時期も私にはありました。
でもね・・・蛍光灯とLEDでは波長(=光合成のしやすさ)が違うんです!!
ごん太は一時期諸事情で水槽をたたんでいた時期があります。
で、復帰する時がちょうどLEDが出始めの時だったんですよね。
そうなると、やはり復帰したばかりでライトの善し悪しなんかまったくわからないし、いろいろと昔の感覚のまま。
例えば・・・
昔は安い蛍光灯でも数で勝負すればある程度水草は育ちました。
しかしこれはまんべんなく波長が出ている蛍光灯に限ったお話。
蛍光灯の時代はとうに過ぎ去り、今はLEDの時代。
しかし、時代の主役たるLEDには値段次第で「波長」に偏りがあることも。
だから、蛍光灯時代の時のように数で勝負しても無理な時は無理なんです。。。
そんなことはまったく知らず・・・
「アクアリウム用LED高っ!」
「こんなに高くて電球の交換できないの!?」
そんな風に思っていた時もごん太にはありました。
で・・・その時に導き出した誤った答えがこれ!
→ 家電量販店などで売っているの室内照明用安LED電球を2灯使いしてみる!
その結果については詳しくは後述しますが、
とりあえず、、、
水草を育てたい人はインテリア用安LED電球は決しておすすめしません!!
LEDだから育たないという思い込みは過去のものに
なお、アクアリウムのLED黎明期には・・・
LEDで水草を育てたい水草アクアリストと、コスパ良好低電力な特徴でLEDライトを開発したいアクアリウムメーカー、双方の思惑の違いから、、、
「LED=水が育たない」という「刷り込み」とも言えるような強烈な思い込みが生まれることとなります。
しかし、今はADAなど水草が主戦場のメーカーがLEDライトを発売しているような時代。
LEDだから水草が育たない!というの思い込みは、昔の話になりつつあります。
安いLED電球でマツモを育ててみた!
安い!強い!水影ができる!!
さて、先にも述べた通りごん太は安LED電球(E26口金)を2灯設置してマツモを栽培した時期があります。
その理由は・・・
マツモぐらいなら安いLED電球でも育つだろという安易な考え。
1000円もしないようなLEDでも強靭なマツモなら育つだろう・・・。
もしそのLEDの光量が弱くても、マツモなら何とかなるだろう・・・。
暗かったら交換すればいいや。。。
そんな安直な考えのもと、マツモ栽培に安LED電球を利用することになったわけです。
しかし、この時利用した安LED電球、ものすごい紛らわしい特徴があります。
その特徴とは・・・
水影が壁や天井ににできるくらいのかなりの明るさ!!
つまり超絶明るいです!!昔はメタハラでないとできなかった水影が、
たかだか1000円の電球で作れてしまうのです!!!。
めちゃくちゃ感動しました。。。
明るいのに全然マツモが生長しない・・・なぜ・・・
当時のごん太には
水影ができるほどの強いアクア用照明といえばメタルハライドランプでしょ!
このイメージがとても強く、安LEDとはいえ水影ができてるんだから、これならマツモの生長もばっちり!!と思ったのですが現実は・・・
すごく生長が遅い!
遅すぎて下葉が痛みまくり。
でも生長が遅いのでトリミングできない!!。かなり悪循環です。
この時、マツモを増やすためにCo2を添加したり、水草用液肥を添加したりしましたがまるでダメでした。
残る箇所は、ライトの波長のみ。
やっぱり安LED電球じゃダメなんですね。
やっぱり波長が水草に向いていない
安いLEDは波長が光合成用ではない
安いLEDで水草が育たない理由をごん太なりに考えました。
スペクトロメーターなんて高価な機器は持っていないので、あくまでも考察になりますが・・・
ごん太なりの結論を言えば、
植物が生長するために必要な光の波長が、安LED電球には不足しているということでした。
これは、おそらくこの時使用したLEDが、白色の光を作るために青色の光を黄色蛍光体に通しているから。
これの何が問題かというと、このような方法で光を出している安いLEDは・・・
植物が好きな波長の1つである赤色の波長が弱い
ようなのです。
「ようなのです」と表現がぼやけている理由は、実際にスペクトロメーターで測定していないからです。
しかし、光合成で利用されにくいということは・・・
光合成に利用されにくいの逆手に取れば・・・
現に、その当時の水槽は煌々とライトに照らされている割には、コケ知らずでした。
(当然その分マツモも育たない)
そんな特徴を逆に利用すれば、常にコケに悩まされるような大型魚や肉食魚の水槽では、安いLEDランプの方がコケがでなくてお勧めという考え方もできます。
とはいえ、水草とコケではそもそも好む波長が違うと昨今言われているので、その効果のほどは不明です。
・・・
そんなこんなで、これから水草を育てようとしている方には、室内照明用安LED電球はお勧めできません。
じゃ、どんなアクアリウム用ライトが使いやすいのっていうのは↓に書きました。
なお、アクアリウム用E26口金LED電球ってビックリするぐらいの値段がします。
正直、余程のこだわりがない限り、設置は難しいと思います。
※下のikeaのLEDライトのように最近の園芸用のE26口金植物育成LEDは、趣味人口や用途が多いためかかなりこなれた値段になっています。
結局アクアリウム用LEDが使いやすい
ごん太はその後、最初に出したアクア用LED高すぎっ!もう室内照明LEDにするわ!!
・・・という考えを改め、↓のようなポリシーで水槽用ライトを選んでいます。
① 水草が育った!という報告が多く上がっているもの
② 有名なメーカーで、多くの人が使用しており、評判がいいもの
③ 2灯設置するので、なるべく安いもの
①は今回の反省。水草が育ったという報告とその波長が出ていることは大切ですね。
②は壊れた!とかLED切れた!とかのトラブルから身を守るため。
③はなるべく安く、より明るく。
実際に選択肢に入るのはGEXのパワーIII、コトブキのフラットLED、チャームのアクロトライアングル(最近は随分高くなった気がしますが、それでもlmあたりの値段を考えると安い)やアクロオーバル、ゼンスイのLED+ぐらいでしょうか?
なお、ごん太は柔らかい光がすきなので、パワーIIIを愛用中です。
VÄXER LED電球 栽培用 PAR30 E26という選択肢
さて、後出し追記ですが、最後に、話の中で園芸用植物育成用LED電球の話が出てきましたから、その紹介もしておきます。
おそらく今一番話題に挙がっているであろう、植物育成用LEDはIKEAから販売されている下記の電球かと思います。
VÄXER LED電球 栽培用 PAR30 E26
お値段\999也!!
(スペック )
色温度: 4000 ケルビン
光束: 800 ルーメン
出力: 10 W
これを数週間前に購入したので、軽く紹介しみたいと思います。
パッケージは↑の画像のような感じで、とてもじゃないですが1000円の電球とは思えないような美しい包装がなされています。
光の色は↓の画像のように4000Kだけあって電球色~昼白色にかけての暖かい色合いになります。
白色のLED素子が外側と中心に8つ、赤色のLED素子が5つという組み合わせになっています。
なお詳しいレビューは実際に数か月利用してみた後、1つの記事としてアップしたいと思います。
こんな商品が1000円で買えるようになったとは・・・実にいい時代になったものです。
(蛍光灯時代からシェード部分のみ現役な興和NZ-CX。) |
というわけで、E26口金LEDライトの話はここまで。
長文読んでいただきありがとうございました。
あとがき
さて、今回の話はこれでおしまいとなります。
次回は今回せっかく波長の話が出てきましたので・・・
光合成と光の波長について
紹介したいと思います。
それでは次回もお楽しみに!
(更新:2020/1/23)