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2018年5月5日土曜日

簡単!時短!瞬間接着剤を利用したウィローモスの活着とその1か月後(前編)

瞬間接着剤でウィローモスの活着~メリット・デメリットとその道具~

どうもこんにちは。ごん太です。

今回と次回で、接着剤を利用したウィローモスの活着について、述べていきたいと思います。

今回は、時間の都合上、接着剤を利用した際のメリットとデメリット、さらにはその際に使う道具までの紹介となります。

次回、瞬間接着剤を利用してウィローモスを張り付けていく様子を、写真で紹介していきたいと思います。

次回のリンクはコチラ

さて、ウィローモスの活着方法については現在様々な方法が模索されており、その中でも昔ながらに木綿糸で巻く方法が、ごくごく一般的に知られています。
しかし、最近はテグスやオクラネットなどの化学繊維で固定してみたり、糸は利用せず瞬間接着剤で固定してみたりと……

多くの先人方から素晴らしいアイデアが生まれ、日進月歩な分野だったりします。

そんな数あるグッドなアイデアの一つ、瞬間接着剤を利用したウィローモスの固定・活着について述べていきたいと思います。
それでは、サイト内リンクと目次に続きまして、本文へと入っていきます。
続きをどうぞ!

なお本文はやや長めとなっております。お忙しい人はサイト内リンクの下にある、目次リンクよりお目当てのパートへとジャンプしてください。




~投稿当時のよもやま話(前後に分割されている理由)~

そもそもこのネタは、4月中旬に投稿する予定だったのですが、
(投稿時は2018/5/5)

ウィローモスを栽培している睡蓮鉢を、のぞいてみるとなんと、おびただしいスネールが……(汗

今回のウィローモスの活着ついでに、慌てて睡蓮鉢をリセットすることとなりました。
ブログに割く時間もなく、この記事の投稿も延期&前後編に分割することになりました。

リセット後の現在、今回の睡蓮鉢のウィローモスですが、多少なりとも生長をしており、
スネールも繁殖していなさそう

なーんて思ってカメラを睡蓮鉢に向けたら、ちゃっかり生存していやがりました。

……と、とりあえず(汗)、スネール撲滅まで待ってもしょうがないので、ここはまずウィローモスの活着について投稿をすることにしたわけです。

なお、追記となりますが、その時のスネール駆除についての顛末は、下のリンクからご覧いただくことができます。

プラナリアゼロでスネール(カワコザラガイ)駆除



瞬間接着剤でウィローモスの活着をするメリット・デメリット

さて、ずいぶんと前置きが長くなりましたが、ここからは瞬間接着剤を利用するメリット、デメリットについて述べていきたいと思います。
スタンダードな木綿糸(『モスコットン』なんてオシャレな名前で、ADAより販売されています)を利用した方法と比較して、以下のようなメリット・デメリットがあります。


【メリット】
・簡単! 短時間!
・どこでも瞬間接着剤は手に入る

【デメリット】
・必ずしも無害ではない
・意外と衝撃に弱く外れやすい
・葉の密度はウィローモスの生長次第


それでは上で紹介した各特徴について、述べていきたいと思います。



簡単!短時間!(メリットその1)

まずは、何といっても瞬間接着剤なわけですから……

ウィローモスを活着したい対象に短時間で固定できます!

一般的な木綿糸やテグスでウィローモスを固定しようとすると、ウィローモスを巻き込んで固定することになります。その作業自体、細かい作業ですので、神経と時間を使います。

それが、瞬間接着剤の場合は塗って貼り付けるだけ!
さらに硬化も短時間ですから……

木綿糸やテグスと比較すると、簡単かつ時短だと言えます。

とりわけ、手がそれほど器用でない人や、急いでいる人におすすめな方法です。
そんなお手軽な、固定・活着方法ではありますが、実はデメリットもあります。詳しくは後述しますが、

ウィローモスが「見ごろ」になるまで、
ものすごく時間がかかってしまうのです。



どこでも瞬間接着剤は手に入る(メリットその2)

アクアリウム用品は、アクアショップでしか手に入らない物が非常に多いです。例えばアクア用木綿糸で有名な商品であろうADAのモスコットンなどは、ホームセンターやスーパーでは販売されていません。アクアショップまで足を運ばなければ、購入できない商品です。
(もちろん、手芸用の木綿糸で代用するならば、100均に置いてあります)

対して瞬間接着剤は、今やコンビニでも手に入りますし、ホームセンターや100均でも手に入るわけです。

ショップでしか置いてない木綿糸と比較すると、簡単に入手できるわけです。

思い立ったが吉日、ウィローモスさえあればすぐにできます。

もっとも、初めてウィローモスを流木などに巻く人は、それらを購入するために、結局アクアショップに行くことになるかもしれません。それでも……

「思い立ったらすぐできる!」

これって、アクアリウムみたいなそれほどメジャーでなく、専門店も少ない趣味にとっては、とても重要なことです。
増えすぎたウィローモスのトリミングで出た、あまりを流木やレイアウト用の石に張り付けたい! 
そのようなことは日常茶飯事ですから、やはり瞬間接着剤は便利です。

下の写真は瞬間接着剤でウィローモスの活着をする前の睡蓮鉢の内部全景。
(この写真を撮った後にスネールの繁殖が発覚することになります。)


スネール繁殖発覚前の睡蓮鉢。4月中旬。

というわけで、次の項よりデメリットについての紹介となります。



必ずしも無害ではない(デメリットその1)

様々な情報を見る限りですが、瞬間接着剤は以下のような特徴を持っています。
まず、

瞬間接着剤は硬化する前の状態では有毒のようです。

「人間において」という前提ですが、気化した瞬間接着剤は、粘膜を刺激する毒性があるようです。しかし、短時間で硬化し、さらに硬化後は無害であるため、医療用としても利用されているようです。
結局のところ、水草に実際に利用してみないと、何とも言えないわけです。

硬化する前の液体、つまりまだ有毒な瞬間接着剤をウィローモスに塗るわけですから、

多少なりとも害はあると考えた方が良さそうでしょう。


【以下ごん太の経験では……】

なお、これはごん太の経験ですが、アヌビアス・ナナに利用した際には、瞬間接着剤を塗布した部位が変色してしまったことがあります。
しかしまた、ウィローモスにゼリー状の瞬間接着剤を利用した際には、ほとんど変色しなかったということもあります。

ですから、水草の種類により、ダメージや変色のあるなしの違いがあるようです。


結局、何が言いたいのか? と言いますと……
(↓パートに続きます)



瞬間接着剤を利用する上での注意事項


【注意事項】

実際の作業に当たっては、必ず自己責任のもと実施してください。

生体や水草に、思わぬダメージがあるかもしれません。
水草へのダメージが心配なら、目立たないところでテストしてください。

必ずよくすすいでから水槽に戻してください。

また、いくらネット(当ブログを含む)に書いてあるからと言っても、アクアリウムは現実の生き物相手な趣味です。
ネットの情報を鵜呑みにするようなことはせず、常に生体の現状を確認しつつ慎重に実施してください。



意外と衝撃に弱く外れやすい(デメリットその2)

販売メーカーや液体orゼリー状など、接着剤の種類、さらにはか細いウィローモスや巨大なアヌビアス・バルテリーなどのように、接着する水草のサイズや重さの違いにもよることなのですが……

水槽からの取り出しや清掃時など、ちょっとした衝撃で外れてしまうことが、まれにあります。

ですので、接着剤に頼るのではなく、水草による活着が完了するまでは多少デリケートに取り扱う必要がありそうです。
もっとも、大きい力が掛かりやすいアヌビアス・バルテリーよりもウィローモスの方が体感的ではありますが、外れずらいです。また、アヌビアスとウィローモスでは、後者の方が活着力は強力です。
そこまで神経質になる必要は、ないのかもしれません。



葉の密度はウィローモスの生長次第(デメリットその3)

まず、前提条件。
以下の話はごん太のウィローモスの現状をもとに比較したことなので、すべての栽培環境に当てはまるとは限りません。うまくいっている人も、いるとは思います。

さて、固定、活着はうまくいっても、本当に気になるのは生長後の草姿。
残念ではありますが、木綿糸やテグス、そしてモスマットなどの固定方法と比べ、瞬間接着剤で接着したものは生長後葉の密度が、すこし低くなる傾向があるようです。

つまり、スカスカなウィローモスになりやすいのです。

あれこれとごん太は考えてみたのですが、思い当たる節は一つだけ。
以下、そのようになる理由を簡単に、述べておきたいと思います。


瞬間接着剤を利用した方法は、ウィローモスの下側のみを固定するだけの方法です。この方法で固定したウィローモスの葉は水中では比較的自由であり、生長点を作り光を求めるようなことはしません。茎頂を先端とした縦方向に伸びて、光を求めて生長していきます。結果、茎葉は長く生長しますが、脇芽や新芽はそれほど盛んに作られません。

対して、テグスを利用した方法などは、幅広い面でウィローモスの上から下まで無理やり押さえ込む方法です。そのため、押さえつけられたウィローモスは光を求め、繊維の隙間を通り抜けるような生長点(=脇芽)を形成し、それが光の方向へと伸びていきます。
双方を比較すると、脇芽の形成が促されるということは生長点が多くなるわけですから、生長後のボリュームや密度は、テグスや木綿糸を利用したほうが上だと言えます。


もっとも、これはウィローモスの生長次第ともいえるわけで、しばらくは経過観察をしていきたいと思います。



(補足)接着剤でウィローモス! その見ごろは?

この記事を書いてから、約1年半が経とうとしています。
現在、この記事(前後編)に登場した、木化石に接着したウィローモスは、やっと見ごろを迎えています。

そのようになるまでの期間、なんと1年!

作業が時短になるというメリットの代償は、思いのほか重くなるようです。
ですのでこの瞬間接着剤を利用した方法ですが……

はっきりと言いまして、よほど時間に追われている人以外お勧めできません!!

多少手が不器用でも、釣り糸を利用してウィローモスを活着させたほうが、より短時間で生長し、より葉の密度が高くなり、より美しくなります! お勧めです!!
(2019/10/24 追記)

それでは、次のパートより、実際にウィローモスを接着するための「道具」について紹介していきたいと思います。



瞬間接着剤で活着させるための道具

このパートでは、瞬間接着剤を利用して活着する道具について、述べていきたいと思います。まずは道具一覧から。



道具一覧


【道具】

・ウィローモス
・レイアウト用の石や流木など
・瞬間接着剤
・キッチンペーパー(ティッシュペーパー)
・ハサミ
・カルキ抜きした水


上の細かい説明を下で述べていきたいと思います。



ウィローモス

今回は、いわゆる並ウィローモスを利用しました。

三角形に葉が展開する南米産ウィローモスでは、瞬間接着剤の有用性を未確認です。あしからず。

もっとも、南米産ウィローモスでも、同じ方法で活着できると思います。
ただし、活着後の姿や、葉の展開の様子や、密度など、何かと違う点が必ずあるはずです。



レイアウト用の石もしくは流木

今回は比較的表面がつるつるな木化石に、ウィローモスを接着していきます(次回)。表面がつるつるな物を選んだ理由はそのほうが接着しやすかろうと思ったからです。
しかし、ウィローモスにとっては表面がざらざらな方が活着しやすいわけですから、その生長を考えれば、表面がざらざらした溶岩石や流木の方がよさそうです。


(追記)
ごん太自身の体験談ではありますが、今回利用したゼリー状の瞬間接着剤であれば、溶岩石の方がウィローモスの食い付きがいいです。つまり、良く活着します。
対して、木化石はやはり表面が平坦なため、ウィローモスの活着は弱めです。

石の選定に当たっては、なるべくザラザラとした物が良いとは思いますが、レイアウトとの兼ね合いもありますから一概には言えないでしょう。


今回ウィローモスの活着させる化石。比較的表面がつるつるしている。


瞬間接着剤

今回はアロンアルファゼリー状を利用しました。

選んだ理由は液状よりもゼリー状の方が、流木や石などの活着させる素材に染み込まず、うまく接着できるからです。

少なからず、1か月経った現在でも外れるようなことは、ありませんでした。


ウィローモスの活着に利用したアロンアルフアゼリー状。


キッチンタオル

ウィローモスをうまく接着させるために、軽く水分をふき取るのに利用しました。
ティッシュペーパーでも同様のことができますので、水分が拭き取れればなんでもよいということでしょう。

なお、トイレットペーパーは、溶けてウィローモスに張り付くので、やめておきましょう!



ハサミ

ウィローモスは軽く切り刻んだ方が新芽が出やすく、その後の葉の密度も変わりますので、ハサミを利用して刻みます。もちろん、ハサミはきれいに切れるものであればどんなものでも構いません。

但し、調理用のハサミはやめてください。主夫からのお願いです。



カルキ抜きした水

硬化しきれていない瞬間接着剤を、すすいで落すために利用します。
文中でも記しました通り、

瞬間接着剤は、硬化するまで有毒です。
よくすすいでから水槽に戻しましょう!

なお、瞬間接着剤は空気中の水分を利用して硬化すると聞きますが、直接水に垂れると硬化せずに、油のように水面に浮いてしまうようです。不思議。



というわけで、少し長くなってしまったので、今回はここまで。
次回は実際に、瞬間接着剤を利用したウィローモスの活着方法を写真入りで、紹介していきたいと思います。

最後の冒頭の話題に上がった、睡蓮鉢の画像。
気温が上がるにつれて睡蓮鉢から涼しげなオーラが出始めています。
(冬は寒々しいですが・・・。)


現在の睡蓮鉢。初夏にみるとその涼しげな感じがよくわかると思います。

(更新:2021/11/20)