ウィローモスを瞬着で活着させる方法
どうもこんにちは。ごん太です。
さて、前回と今回にわたり瞬間接着剤を利用した、ウィローモスの活着方法を紹介しています。
そんな前回は……
瞬間接着剤を利用した際のメリット・デメリットと道具について紹介しました。
そのメリットを記しますと……
瞬間接着剤はすぐに硬化するので、時間短縮になります。
また、ウィローモスが外れないようにぐるぐると糸を巻くこともありませんから、作業自体は極めて簡単です。
しかしデメリットもあります。
それは、硬化前の瞬間接着剤は有毒だということ。さらには、「見ごろ」になるまであまりにも、時間がかかりすぎることです。
そんな「瞬間接着剤でウィローモス」ですが、今回は……
実際に、瞬間接着剤でウィローモスを溶岩石に固定していく様子を、写真で紹介していきたいと思います。
なお、当記事を参考に実際に、ご自身で作業される際は……
必ず自己責任で実施してください。
いままで、ウィローモスの固定で瞬間接着剤を利用したがために、飼育している生体が死亡したということは、ごん太自身経験していません。
それでも、化学薬品に極端に弱い淡水エビなどの生体を考えると、接着後のウィローモスを十分に洗浄したとしても……
万が一の事態が十分に考えられます。ご注意ください。
(危険性については前回の記事をご覧ください)
それでは、サイト内リンク一覧と目次に続きまして、本文へと入っていきます。
続きをどうぞ!
(サイト内リンク:瞬間接着剤でウィローモスを活着関連)
- 簡単!時短!瞬間接着剤を利用したウィローモスの活着とその1か月後(前編)(2018/5/5投稿)
- 簡単!時短!瞬間接着剤を利用したウィローモスの活着とその1か月後(後編)(2018/5/8投稿)→今ここ
- 溶岩石に瞬間接着剤でウィローモスを固定してみた!その手順と3週間後どれくらい生長した?(2018/11/24投稿)
瞬間接着剤で活着させるための方法
さて、前回よりご覧いただいている人は、お待たせしました。
これよりその手順について、述べていきたいと思います。
手順として文章にしてみると、意外と長いので実際の作業工程も多いと、思われるかもしれません。しかし、前回記した通り……
接着する作業は、ごく短時間で終わりますので、ご安心ください。
なお、手順のパートでも記しますが、
硬化していない接着剤が水槽内に入らないように、接着後は必ず良くすすいでから、水槽に戻してください。
それでは、手順を記していきたいと思います。。
下準備編
①、ウィローモスを手に入れる【まずはここから!】
まずは、接着するウィローモスを入手します。
新たに購入したものでも、トリミングしたあまりでも、なんでも構いません。
今回は、↓の写真の通り、流木からトリミングしたあまりを利用することにしました。そのために、まずは簡単にウィローモスをトリミングします。
(トリミング前) |
上の写真のように、ずいぶんと伸びきりボサボサの流木つきのウィローモスを、ハサミでザクザクとトリミングしていきますと……
(トリミング後) |
スポーツ刈りといったような風貌になりました。
今回は、坊主頭にするようなことはせず、流木の輪郭がわかる程度のトリミングを意識してみました。その方が何かと、ウィローモスが受けるダメージも少ないですからね。
さて、どれだけのウィローモスを刈り取ったか、と言いますと……
(今回利用したウィローモス) |
思いのほか、たくさん取れました!
しかし、このウィローモスをすべて接着するとなると、さすがに多すぎます。
今回、瞬間接着剤での貼り付けには、上のウィローモスの1/3程度しか利用しませんでした。残念ですが、残りの2/3は泣く泣くゴミ箱行きになってしまいました。
さて、気を取り直して、次からが作業の本番です!
②、ウィローモスの下準備
まずは、ウィローモスから染み出る水分を、ティッシュペーパーやキッチンタオルなどで軽くふき取ります。
このように水分をふき取る理由は、水に濡れてべたべたとしていると、表面張力が働き細かい作業がしづらいからです。
ふき取りましたら、次に、
ウィローモスの茎葉が、3~5cm程度になるようにハサミで刻みます。
こうするには理由が二つあります。
一つは、より作業しやすくするために。
もう一つは、適度に切断すると生長の良い刺激となり、新芽の展開を促すことができるからです。
以上二点を狙い刻むのですが……
・そもそもカットするかしないか?
・どれぐらいの長さにするか?
これは、かなり人により違いがある部分で、これが正解! と一概には言えません。
ごん太としては、あまりにも細かく刻みすぎると、かえっていじけてしまうので、3~5cm、もしくは、それよりも少し長めに刻むようにしています。
③、活着させる石もしくは流木の下準備
さて、ウィローモスを接着する石(今回は木化石)を、準備していきます。
まずは、埃やごみなどを落とすために水のみで軽く洗ってください。その後、ティッシュペーパーやキッチンペーパーで水分をよくふき取ります。もちろん、雑巾でふき取っても問題ありません。
水分をよくふき取る理由は……
埃や水滴が付いたままでは、ウィローモスを接着しづらいからです。
ゼリー状の瞬間接着剤ならまだしも、液状の瞬間接着剤では水滴と混ざってしまい作業がしづらいので、このようなことをします。
↓の写真は下準備が終わった、ウィローモスと木化石です。
接着~すすぎまで
④、瞬間接着剤(ゼリー状)を石や流木に塗る
瞬間接着剤を石や流木に塗ります。
一度に大きな範囲に塗ろうとすると、くだらないミスの原因になります。
例えば石と指を接着してしまったり、接着する前に硬化してしまったり。
ですから……
なるべく狭い範囲を、コツコツと少しずつ接着することをお勧めします。
今回は↓の写真のように、接着剤が2~3cmの範囲に収まるように塗布してみました。
この下の写真では中央よりやや左側の水滴のような部分が、塗布したゼリー状の瞬間接着剤となります。
なお、作業開始時に写真を撮るのを失念しておりましたので、作業途中の写真となっております。
写真中央の上側で、木化石に乗っているウィローモスはすでに接着済みのものです。
⑤、ウィローモスを接着する
次に下の写真のように直径1~2cm程度のひと塊を、ふわっと瞬間接着剤を塗布した面に乗せるようにして、接着していきます。
なお、瞬間接着剤ですので、やり直しは利きません。
とりわけ、接着する場所は慎重に見定めてください。
また、乗せたウィローモスを指でぐいぐい押すと、石や流木と指が接着されますので注意して作業しましょう。
⑥、④~⑤を繰り返す。
④~⑤をこまめに繰り返し、ウィローモスを接着していきます。
下の写真のように……
狭い範囲に瞬間接着剤を塗っては……
ウィローモスを貼り。
塗っては……、貼り。
これを複数回繰り替えし、ウィローモスを均一に貼り付けていきます。
⑦、接着し終わったらカルキ抜きした水でよくすすぐ
すべてのウィローモスを接着し終わったら、カルキ抜きした水でよくすすぎ、瞬間接着剤をよく流し落とします。
何度も記しますが、瞬間接着剤は硬化するまでは有毒ですから、よくすすぎましょう!
というわけで、よくすすいでできあがり!
水槽に投入!
瞬間接着剤で接着してから1か月後
1か月経過後の生長具合
瞬間接着剤で接着して、4週間経過しました。
今の状態は実際の写真を見ていただければ、お分かりいただけるかと思いますので、まずは写真をご覧ください。
どうです?根本も葉もスカスカだと思いませんか?
そしてあまり生長していません。
現状では、ウィローモスの葉の分枝は始まっていますが、生え方は密ではなく活着も思うように進んでおりません。
後述しますがはっきり言って、オクラネットや釣り糸を利用した固定方法と比較すると……
かなり生長が遅いです。
生長が遅い理由(?)
前回も記しましたが……
瞬間接着剤を利用した方法は、一部分を固定するだけの方法です。
テグスや木綿糸を利用した方法など、それらの固定法に見られる無理やり押さえ込む方法では、ありません。
つまり何が違うのかといいますと……
ウィローモスの葉は水中では比較的自由で、生長点をたくさん作ろうとはせず、茎頂方向に長く生長するようです。
対して押さえ込む方法(テグスやマット)では、固定すること繊維の隙間を通り抜けるような生長点(=脇芽)の形成を、促す方法です。
瞬間接着剤と押さえ込む方法を比較すると、当然押さえ込む方法の方が生長点(脇芽)が多くなるわけですから、結果生長後のボリュームや密度という差となってあらわれます。
というわけで、テグスで巻いたウィローモスとの比較写真をご覧ください。
流木に付いているウィローモスが、テグスで巻かれたもの。
石に付いているウィローモスが、瞬間接着剤を利用したものです。
コケに侵された木化石……ではありません。
あまりにも密度が低いので、木化石にアオミドロが取り付いているようにしか見えませんが、今回作成したウィローモス付き木化石であり、一応コケも付いていない良好な状態です。
つまりは1か月経っても依然としてスカスカで、ほとんど生長していないというわけです。
しかし、今後どのような生長を見せるか?
それはまだわかりません。
活着させて数か月経った後、改めて記事にしたいと思います。
(話は下に続く)
見ごろになるまで何か月かかる?
このウィローモスを作成してから1年半が経過しようとしています。
さてここで問題です。
このウィローモスが見ごろなるまで、どれだけ時間がかかったでしょうか?
【ヒント】
同じく無加温栽培で、釣り糸を用いて固定したウィローモスは、1か月半程度で見ごろになりました。
正解は……
丸1年!! (時間かかりすぎです……)
↓の写真は約1年経過した当時のものです。
もちろん、加温栽培ではもう少し早く生長し、見ごろを迎えることが見込まれます。
それでも、作業が簡単になるというメリット以上に、見ごろになるまで時間がかかりすぎるデメリットが上回っていると、断言できるでしょう。
ですから、
・綺麗なウィローモスの絨毯にしたい人
・より短時間で生長させ「見ごろ」にしたい人
そんな人は、素直に釣り糸で固定させることを、ごん太としてはお勧めしたいと思います。
(2019/10/25 追記)
接着した部位のウィローモスの変色について
また、以前瞬間接着剤でアヌビアス・ナナが変色したと記しましたが、現状ではウィローモスと瞬間接着剤が接触した部分の変色は見られません。
これは瞬間接着剤の種類が変わったためなのか? それとも変色したアヌビアス・ナナが瞬間接着剤に弱いのか? はたまたウィローモスが強いのか?
ごん太には残念ながらよくわかりません。
おそらく水草の種類によって、強さに違いがあるものと思われます。
水草に瞬間接着剤をつける前に、まずは目立たない部分でテストをしてみることを、お勧めしたいと思います。
というわけで、今回はこれにておしまい。
あとがき
さて、ウィローモスの話はこれで終わりですが、実は睡蓮鉢でのスネールとの戦いはまだ続いております。
今回繁殖してるいスネールはカワコザラガイですので、近々プラナリアゼロで駆除してみたいと思います。その様子をいずれネタとして報告する予定です。
次回の内容はプレコ水槽でのソイルの利用について、述べていきたいと思います。
それでは次回もお楽しみに!。
(更新:2021/11/21)