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2018年5月24日木曜日

チェリーバルブ先生にスネール駆除をお願いしてみた!

ターゲットはカワコザラガイ

どうも、こんにちは。ごん太です。
前回は……

様々なスネール駆除の方法と、プラナリアゼロを利用したカワコザラガイ退治について、記事を投稿しました。

プラナリアゼロの効果については、まだ投薬をしてから1週間ほどしか経過していないので、はっきりと述べることはできません。

しかし、現時点での状況は、おおむね良好です。

詳しくは、 次回の投稿で記事にしますので、 そこで述べていきたいと思います。
そして、今回は……

チェリーバルブについて、簡単にまとめてみました。

この魚で駆除できるスネールの種類(サイズ)や、実際にカワコザラガイ駆除をお願いしたときの話を、当記事では紹介していきたいと思います。

それでは、目次とサイト内リンクに続きまして本文へと入っていきます。
続きをどうぞ!

(当サイトの目次リンクは、お目当てのパートへジャンプできる仕様になっています。時は金なり、お忙しい人はどうぞご利用下さい。)





チェリーバルブとはどんな魚?

まずこのパートでは、今回の主役たるチェリーバルブについて述べていきたいと思います。


チェリーバルブの特徴

お決まりな話ではありますが、チェリーバルブの諸元を一覧にしてみました。


  • 【チェリーバルブ】
  •  
  • (学名) Puntiustitteya
  • (分類) コイ目コイ科
  • (分布) スリランカ
  • (体長) 4cm
  • (餌)  一般的な飼料
  • (水質) 弱酸性~中性
  • (水温) 22℃~27℃
  • (飼育) 容易
  • (繁殖) 容易
  •  
  • (性格)
  • おとなしい→異種間
  • 多少の小競り合いあり→同種間
  •  
  • (発色)
  • オス:赤一色(成魚)
  • メス:背部朱・黒帯腹部白

特筆すべきは、スネールを捕食してくれる生物兵器であるにもかかわらず……

気が優しく、穏やかな性格であることです。

導入したがために水槽内のパワーバランスが崩れ、スネールはいなくなったものの、生傷の絶えない水槽に……ということは起きづらいでしょう。
(もちろん、タンクメイトによりけりなのですが)

ごん太が今まで見てきた限りですが、この魚には「生物兵器」と言われる魚種にありがちな、他種への「気の強さ」はありません。そのため、〝後述する問題〟はあるものの、導入へのハードルは大変低くなっています。



チェリーバルブで駆除できるスネールのサイズ

コイ科の小型魚です。
口に入るサイズならなんでも……例えば、底砂や水草、ガラス面に付着した物に本能的に興味を示します。そのため、口に入ってしまうサイズの生体(稚魚・稚エビ)との混泳は不向きです。ミナミヌマエビとの同居については実体験を元に後述しますが、この場であえてざっくり言えば「環境によりけり」かと思います。
この性質があるがゆえにチェリーバルブは、プラナリアやカワコザラガイなど小型のスネールなどを口にしてくれるわけです。逆に言えば……

口に入らないサイズのサカマキガイや、大きめなカワコザラガイの駆除は厳しいかと思います。



性格と混泳について

もちろん、あくまでごん太の環境においての話なのですが、異種間ではおとなしく、同種間では小競り合いをする程度です。
同じコイ科でも同種・異種見境なく追い払いにかかる、アカヒレやラスボラと比較すると……

大変性格が温和で、気の優しい魚だと言えるでしょう。

ごん太はオス2匹メス2匹を水槽で飼育しています。
まずメスについてですが、他の魚を追いかけまわしたり、オスを追いかけまわしたりするのをほとんど見たことがありません。メスは臆病であまり表に出ず水草の陰などに隠れていることが多いようです。
次いでオスは、まれに他種と小競り合いはするものの、こちらも基本的に臆病な性格です。繁殖のためにメスのお尻を追いかけていることがほとんどです。
以上から……

雌雄共に、導入後水槽で大暴れして、台風の目になるような可能性が少ない魚だと、言えるでしょう。

そうは言っても……

相性は組み合わせた魚次第。残念ながら「絶対問題を起こさない」と断言できません。

あしからず。



(導入後日追記)

以前はまれに、他種を追いかけまわしている姿が見れたのですが……

我が家のチェリーバルブは、同サイズのラミーノーズテトラにも、ラスボラにも威嚇をしなくなりました。

現在はテリトリー主張で同種のオスや、繁殖で同種のメスを追いかけまわしている姿が、まれに観察できる程度です。
同種間で仲が良く、群泳こそしませんが群れていることが多い魚です。アカヒレのように「弱いものいじめ」が発生したり、ブルーテトラのように相手が水槽から飛び出すまで、追いかけまわすようなことはありません。

(2019/10/26 追記)



チェリーバルブのお姿

そんな風に魚を語るにも、まず写真が無ければイメージがふくらまないわけです。
そこでごん太、餌で魚を誘導して写真撮影をしようとしたのですが……

そもそも、変な時間帯にライトオン&餌という組み合わせに警戒されたのか?
それとも、寝起きでおなかがすいていなかったのか?

なぜかアカヒレとラスボラばっかりが寄ってきて、たくらみは失敗に終わりました。
ここでは、前回掲載したチェリーバルブの稚魚の写真を、載せておきたいと思います。

カワコザラガイを駆除してくれるチェリーバルブ

(追記)
改めて餌の時間に写真を撮り直しました。
今回は無事写真を撮らせてくれました。感謝感謝。

チェリーバルブオス2匹。

上の写真はオス2匹のものです。オスは成長すると、稚魚やメスとは違い美しい紅色になります。



繁殖について

チェリーバルブの繁殖についてですが……

大変容易な魚種となります。

特殊な操作や手順は不要です。気が付けば産卵していることも、あるとは思います。その卵はあからさまな「卵の塊」的な物でなく、水草の中に小さな粒を産卵しているようです。

また、水草が十分に生い茂っていればそれらが絶好の産卵場所になり、さらに稚魚のシェルターとなります。そのため、気が付かないうちに……


1cmほどの稚魚がお泳いでいる!?


なんてことも十分ありうる魚です。つまり、言い換えるとチェリーバルブは……

「繁殖が容易な点」こそが導入するための、一番のハードルだと言えます。
(環境によっては殖え過ぎるという心配が、常に付きまといます。)

水草の多さにもよりますが、意識しなくても勝手に繁殖する可能性が非常に高いです。
ですから……

生まれてきた稚魚をどうするか? という問題に直面するでしょう。

保護するのか?
それとも、あるがままにしておくのか?

大変悩ましい問題です。

しかし、このたぐいの話は、個人個人の生命倫理感によりすごく差が出るデリケートな話です。ごん太としては、今回はあえて何も述べないこととします。



チェリーバルブでカワコザラガイ駆除!


カワコザラガイの侵入と繁殖の経緯

この章から本題に入っていきたいと思います。
今回の騒動のもとになったカワコザラガイが、いつ侵入してきたか? どれに付着してきたか? ということについては実ははっきりとしていません。と言いますのは……

カワコザラガイは小型のスネールですから、大繁殖してやっと侵入に気が付くことがほとんどなのです。

水草が引っ切り無しに出入りしている水槽では、どの水草にどのタイミングで入ってきたか? これを特定するのはなかなかの難問です。
しかし現に、その当時導入した数種類の水草に付着していたのは確かなことです。そして、それらの水草を中心として住処を広げ、最終的にはガラス面にちらほらと現れるようにまで、勢力を拡大したのです。

ごん太も、しばらくは見えているスネールに限り、手で駆除していたのですが……それでは一向に減る気がしません! 仕方なく最終的に生物兵器の力に頼ることになったのです。



チェリーバルブの導入

そんなこんなで、そのときはチェリーバルブをチャームより購入しました。
もともと45cm規格水槽と少し小さめなサイズで、さらに先住の熱帯魚もいたことから、4匹だけ導入することにしました。
当時の写真は既になく、我が家に着いたばかりの写真を紹介できなくて、とても残念ですが……、たった4匹だというのに、ずいぶん大きめな発泡スチロールでこれでもかっ! というほどに丁寧に梱包されて、ごん太の水槽まで旅をしてきてくれたのです。
そんな発泡スチロールの蓋を開け、チェリーバルブとご対面してみると……

1.5cm程度の新成人と言えるぐらいのサイズの子たちが4匹。
一日中旅をしてきたというのに、実に元気よく泳ぎまわっていました。

これほど小さいサイズでも、元気いっぱいなチェリーバルブの生命力と、チャームさんの配送技術にごん太は感嘆したのです。
そして、その子たちにはさっそくカワコザラガイの駆除をしてもらうことにしたのです。

……が、やはり、1.5cm程度のサイズですと、カワコザラガイをガシガシ捕食してもらうには、無理があったようです。

その辺の話を含めて、チェリーバルブのスネール駆除能力について、次のパートで述べていきたいと思います。



チェリーバルブのカワコザラガイ捕食について

どうやら、ごん太が導入したチェリーバルブは、まだ若くてサイズが小さかったので、カワコザラガイをうまく捕食できなかったようです。
記事の冒頭でも記した通り……

チェリーバルブは、口に入るサイズの生き物しか、捕食できない魚です。

子供のうちは、生長しきったビッグサイズのカワコザラガイは、食べられません。しかし、月日が経てば当然成長するわけです。
チェリーバルブが成長すると、カワコザラガイが口に入るサイズになったため、その忌まわしい姿が次第に減り始めました。
そして、さらに月日は経ち、チェリーバルブ達が大人サイズとなった現在では……

肉眼で見る限りカワコザラガイは、水槽内では見当たらなくなりました。

ですから、チェリーバルブはカワコザラガイに対する、優秀な生物兵器と言えるでしょう。
ただし、カワコザラガイも非常にしぶとい生き物です。

必ずしも「目視で確認できない=すべて駆除した」

ということにはならないのです……。
仮にチェリーバルブ全員が水槽から居なくなったら、おそらくカワコザラガイは再発することでしょう。



力を合わせてカワコザラガイを駆除する

チェリーバルブは口に入るサイズの物なら、何でも口に入れる性格です。
逆に言えば口に入らないサイズは捕食しないわけです。
ですから繰り返しますが、成長したチェリーバルブといえども大きめなカワコザラガイは捕食できません。

それら大きなカワコザラガイは、人間が素手で取り除いてやる必要があるのです。

逆に言えば、大きめのカワコザラガイさえ駆除してしまえば、その他成長途中のカワコザラガイ達は、チェリーバルブにお任せということになります。

そうなるまでは、しばらくチェリーバルブとの共同作業をがんばりましょう。
これが、カワコザラガイ駆除の最も大切なことなのです。

なおごん太の場合ですが、実際に導入してみて、カワコザラガイの姿が見えなくなるまでに、2か月ほどかかっています。これは、チェリーバルブが成長し、カワコザラガイを捕食できるようになるまでの時間とも捉えることができます。

導入さえすれば、確実にカワコザラガイは目視で確認できないぐらい減ると思いますが、

そうなるまでには期間と、人間の継続的な手作業が必須なのです。



ミナミヌマエビとの同居について

あくまで、ごん太の水槽の話なのですが、現状ミナミヌマエビが捕食され総数が減少するということは起きていません。
そうは言っても、口に入るサイズなら捕食してしまうチェリーバルブのことです。稚エビは多少なりとも捕食されていると考えるのが、妥当な線かと思います。
たまたまごん太の水槽では……

ミナミヌマエビの繁殖スピード≧チェリーバルブが捕食するスピード

という感じにバランスが取れ、うまいこと同居してるということなのでしょう。またこの逆も十分に考えられます。チェリーバルブの卵はミナミヌマエビの餌になりうるからです。
今後どちらかが水槽内で繁殖し続け増えすぎた場合、容易にこのバランスが崩れることが想像できます。実際に……

「チェリーバルブにエビが捕食されまくった!」

という話も他者より聞いたことがあります。十分に注意を払ったほうがいいかもしれません。
ということで、チェリーバルブについての話は、これでおしまい!



あとがき

せっかく前回チェリーバルブについてあれこれと記しましたので、今回はそのネタを詳しく書いてみた次第です。

次回は……

プラナリアゼロのスネール駆除効果の確認

となります。

それでは次回もお楽しみに!

(更新:2021/12/15)