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2019年1月21日月曜日

透明PET板で水槽の蓋を自作してみる!:簡単お手軽DIY


どうもこんにちは、ごん太です。
前回は・・・

炭酸カリウムの粉末でカリウム液肥を作成する方法

を紹介しました。
今回は話が変わりまして、

透明PET板で水槽の蓋をDIYする方法を紹介したいと思います。


それではいつものように経緯から話していきたいと思います。

続きをどうぞ!
なお、少々長めの記事となっております。
お忙しい人は目次リンクからお探しのパートへジャンプしてくださいね。


I. 自作なら好きなサイズの水槽の蓋を作れます!


このパートでは水槽の蓋を自作することになった経緯について紹介したいと思います。


水槽用の蓋を自作することになった経緯


スドーサテライトを水槽正面に設置すると水槽観察の邪魔に・・・


さて、数回前まで当ブログのネタはスドーサテライトを利用したミナミヌマエビの保護をテーマに記事を投稿していました。

設置したサテライトは、当時卵だったエビたちは無事孵化し親エビは水槽に戻ったため、さながらエビの幼稚園といった状態にいます。

このまましばらく稚エビたちが大人サイズになるまで保護する予定なのですが、1つ問題点があります。

それは・・・

エビ保護用のスドーサテライトが邪魔して水槽内部が見づらい!


ということです。

いくら透明とはいえサテライトを水槽正面に設置してしまうと、サテライトの奥が見づらくてかないません。

なので、サテライトを水槽左側面に設置することにしました。


サテライトを水槽横に設置。問題は蓋!


さて、ごん太の水槽は45cm規格水槽でその奥行28cm。
かたやサテライトLの横幅は26cm。

ギリギリセーフ!!


なのです。
しかし、、、

サテライトLを側面に設置すると今度は蓋が全然合わない!

というのは、、、
そもそも水槽用の蓋というのは、例外もありますが、ガラス側面に蓋受けを取り付け横方向に設置するものなんです。

横幅が水槽開口部より短い蓋なんて見たことがないわけなんです。

じゃあ、、、

見たこと(売ってない)なら作ってしまえ!!

というわけで、少々乱暴な話の理屈ではありますが、
自作してみることにしたわけです。


安くて加工しやすいPET板


PET板は安くて加工しやすい!


なお、今回は安くて工作しやすい透明塩ビ板でDIYする予定だったのですが・・・
あいにく置いていなかったので、透明のPET板を加工して蓋を作成していきます。

今回水槽の蓋に用いたサンデーPET(透明)


サイズは450×300(厚さ2mm)。
まさに45cm規格水槽用ガラス蓋にDIYしてください!といわんばかりのサイズで、お値段1300円(税込み)なり。

塩ビ板やPET板はアクリル板よりも安いので助かります。

しかし、・・・後述しますがこの「厚さ2mm」という選択は失敗です。


【補足】PET板の「厚さ」と金額


ここからは後日追記でPET板の厚みについての話となります。

詳しい話は↓の方で述べるとしますが、なるべく厚さのある物を利用することをごん太としてはお勧めしたいです。

しかし、

そこで問題となるのが金額。

厚ければ厚いほど当然体積も増えるわけで値段があがります。

例えば300×450のPET板で厚さ2mm→厚さ3mmにするだけで500円も変わってきます。

厚さによってはアクリル板と大差ない金額になることもあるでしょうし、透明塩ビ板を利用したほうが安いこともあるでしょう。

アクリル板も透明塩ビ板も工作のしやすさはそこまでPET板とは変わらなので、
厚みが確保でき透明でより廉価なものがあればそちらを利用すべきでしょう。

なお、アクリル板、透明塩ビ板共にPカッターを利用した今回の加工方法で蓋を自作していただけます。



II. 蓋自作の道具、手順、注意点


随分前置きが長くなってしまいましたが、ここからDIYについての説明となります。
まずは今回利用した道具の一覧です。

透明PET板を水槽用の蓋にDIYするための道具


道具一覧


・PET板
・Pカッター
・定規
・マジック
・紙やすり(#400)



とりあえず道具一覧は以上となります。
↓で個々の道具について説明していきたいと思います。


PET板の厚みは45cm規格水槽なら3mmは欲しい


PET板は今回はアクリルサンデー製の厚さ2mmのものを利用しました。
蓋を自作する際には縦横のサイズも大切ですが厚さもかなり重要です。

薄ければ安価かつ加工しやすいですが、たわみやすくなります
厚ければ高価かつ加工しづらいですが、たわみづらくなります。


今回は厚さ2mmのものを利用しましたが・・・
45cm規格水槽に蓋として利用してみると、ほんのわずかですが自重でたわみます。

つまり・・・

ぎりぎりアウト!!

読者のみなさんは、なるべく厚さ3mm以上のものを利用してください!。
(45cm規格水槽基準。60cm規格水槽ではそれよりも厚いものをお勧めします。)

なお、今回の自作物においてごん太は、

「作ってしまったものはしょうがない」

というわけで、蓋受けをいつもより多めに設置し、自重でたわまないようにしたうえで利用しています。

・・・そんな風に当時は目くじらを立てていましたが、蓋受けを利用すればなんだかんだ長期間利用できましたので、「たわみ」はそれほど気にする必要はないのかもしれません。
(2020/7/03 追記)

そんなわけで、次は自作ネタではお約束のいつもの【注意事項】となります。


注意事項


作業にあたっての注意事項


自作ネタにはつきものですがいつもの注意書きを記しておきます。

自作とそれで作成した物の利用は自己の責任の下で行ってください!。

既製品やネット業者さんにカットしてもらうという方法もあります。
自作に執着せず、ときに様々な方法を検討してみてください。


利用にあたっての注意事項


さて、今回利用する透明ペットには以下のようなメリットがあります。

①好きなサイズにカットできる
②割れない・軽い
③安い


なのでカットする道具と工作するやる気があればぜひおすすめな自作となっています。
しかし、透明PETならではの注意点もあります。

それは・・・熱に弱いということ!!。

特にメタルハライドランプ、高出力のLEDライト、、、
さらに言えば複数の直観蛍光灯を利用したライトなど、、、

つまり、

光量が強烈なライトや、触ると火傷するようなほどに発熱するライトなどを
今回の自作物に直乗せして利用すると溶ける恐れがあります。


実際に問題なく利用できている例


逆に安全に利用できている使用例をあげるなら、

ごん太はパワーIII450を2灯リフトして乗せていますが、現状溶けることなく利用できています。

また、厚さ3mmになりますがトライアングルグロウ450(付属リフト利用)でも問題なく利用できています。(2020/7/3追記)

これは、パワーIIIはそこまで明るくないLED(あわせて1500lm)であるという点や、、、
LEDなので消費電力も低く熱もそれほど発生しないという点、、、
さらにライトリフトしてあるので、熱がPET板に伝わりづらいという点、、、


そのような諸条件が重なり、溶けることなく利用できているのでしょう。

とは言え、
上であげた2機種でも利用方法を間違えれば溶けることも十分に考えられるので、
「LEDだから安全だ!」ということを担保しているわけではありません。
利用する際は過信せず様子を見ながら利用してください。


というわけで、経緯や注意事項はここまでにして、次のパートよりいよいよ自作の様子を紹介したいと思います。


透明PET板で水槽用の蓋を自作する!


というわけで、このパートから、購入したPET板をカットして蓋にしていきたいと思います。


まずは下書き


まずはカットするラインを下書きしていきます。

今回購入したサンデーPETというPET板には保護フィルムが付いているので、、、
上からマジックでガシガシ下書きしても大丈夫です!。

まずは下書き!勢いあまって間違えてしまいましたが、保護フィルムが張ってあるので問題なし!


なんて風に感じででガシガシ書いていたら間違えてしまいました。。。
(上の写真の×印は間違えて引いてしまったライン。)

とはいえフィルムの上に書いているわけですから、書き損じても痛くも痒くもありません。
臆せず作業をすすめます。


Pカッターで切り込みを入れる


次はPカッターでカットしていきます。
ここからはミスをすると蓋の傷になるので注意して作業していきます。

さて、
このPカッターという道具は切るというよりは彫刻刀のように彫る(削る)道具となっています。

そんなわけで・・・

キィーーと音をたてながら1度目はプラスチックの表面を細いライン彫り込み、
2度目以降はそのラインを重ねるように削っていきます。

この時手元がブレたり、間違ったラインを彫ってしまうと傷として後々まで残るので、、、

必ず最初と同じラインに重ねるように削ります。【コレ重要】

彫ったラインから外れてしまうと、せっかくの透明の板に無駄な傷がついてしまいます。
結果、とってもがっかりな出来栄えになってしまいますので、注意して彫り込んでいきましょう!。

ごん太はこんな感じ↓で鉄製の定規をマスキングテープで張り付けて1ラインに集中的に彫り込んでいます。

こうすれば特定の部分にカッターの刃を集中してあてることができるわけです!。
 
Pカッターは定規を利用するときれいに直線に削ることができます。


そんな感じでPカッターで十数回同じ箇所を彫り込み続け、
PET板の半分~3/4ぐらいの深さまで掘ったら次の工程へとすすみます。


手で叩き折る!!


さて少し話が変わりまして、このPカッターを利用したプラスチック板の切断についてとなるのですが、、、

Pカッターで板を貫通するまで彫り込んでももちろん良いのですが、、、

貫通するまで彫り込まなくても厚みの3/4程度まで彫り込んだならば、
カットする付近をに衝撃を加えることで板を叩き割ることもできます。

※なお、より深く掘り進めて手で曲げられるようになったら、やんわりと力を加え続ければ、同様にパキッと割れます。ただし話は男らしく「手で叩き折る」方向で進んでいきます。

やり方は簡単で、、、

テーブルのふちの上に彫り込んだラインを当てて、カットする部位を上からやや強めにたたきます。

【この時に決して馬鹿力で叩いてはいけません】

そうすると・・・

ぱっきん!!

手でたたくとパッキン!という音とともに割れます。


という音とともに彫ったラインで分割できたら成功です。
上の写真はたたき割った直後のものです。

対して・・・

びよぉん!!

とはじき返されたら失敗です。
はじき返されたら、まだ叩き割ることはできませんので、
同じラインをより深く彫り込んでから再度叩き割ってください。

この時の注意点として・・・

力ずくで割ろうとするとかえって傷がついたり、無理な力がかかって切断面がいびつになることもあります。要注意です。

また、けがをしないよう必ず軍手などを装着してから叩いてくださいね


叩き割り失敗談


基本的に一直線に切断するのは上の通りの方法で問題なくできます。

問題はえぐるような直角にカットするとき。

まずはこの写真をごらください。

角に力がかかりすぎるとこのように傷になってしまします。


直角部に無理な力がかかったため、内側にひびが入ってしまっています。

このように直角に切断する場合、線と線が交わる頂点の部分に強い力がかかるので、慎重に作業を行う必要があります。

一応解決策もあり、直角の頂点の部分にドリルで前もって穴をあけておくと、頂点に必要以上に力がかからないのでこのような傷がつきにくくなります。


バリをとる


一部失敗はあったものの↓のようにカットすることができました。

なんとか形になった蓋ですが、まだバリが残っています


しかし、、、、

ところどころに切断面がささくれ立っており(=バリ)このままでは鋭くて非常に危険です。

切断面を指でなぞろうものなら、簡単に流血します。

なので紙やすりでバリをとります。
十数回サッサッサとこするだけで簡単にバリが取れるので、切断後は必ずバリ取りをするようにしてください。

このときの注意点ですが、うっかり紙やすりをバリのあるPET板の側面ではなく、表面や裏面に当てようものなら大きな傷になります。

なので、保護フィルムはバリ取りが終わるまで外さなことをお勧めします。


バリが取れたら次が最後の作業です。


フィルムをはがして出来上がり


というわけで最後の作業・・・

それはペロンっ!とフィルムをはがすこと!

バリをとり保護フィルムを取り外せば出来上がり!


保護フィルムをはがすと↑こんな感じで、自分でもびっくりするような透明な板がお目見えします。
透明感は、明らかに透明塩ビよりも上で、アクリルと同じぐらいかと思います。

というわけで、出来上がりです!。お疲れさまでした。



さっそく水槽で利用してみた


実際に水槽に乗せてみたのが次の画像です。

水槽にぴったりはまりました!


乗せた直後に水蒸気で曇ってしまったので、透明感がわかりずらい画像となっていますが、さすがDIYしただけあってサイズはばっちりで、

左側にあるサテライトLを避けつつも、しっかりと水槽全体をカバーすることができています。

このピタっとはまるオンリーワンなものが自作できたときの快感がたまらないのです。。。

最後に現在の水槽の写真を載せておきます。

現在の水槽全景


こんな感じでサテライトは側面に移動したのいままでのように水槽を観察できるようになりました。



III. 実際に3か月利用してみて(PET製水槽蓋レビュー)


結局↑こんな感じでサテライトとセットでPET製の蓋を1月~4月までの3か月程度利用していました。

先にも述べた通り、

ぎりぎりアウト(?)な厚さもあり、蓋はわずかではありますがたわんでしましました。

たわんでしまうと、見た目的にも、収納的にも、サイズ的にも使い勝手がわるいですから、確かに薄いPET板は安くていいのですが、なるべく厚い板を利用することをお勧めします。

ただまぁ、↑の方でも述べましたが蓋受けを利用すれば、ある程度たわまずに利用できるので、そこまで目くじらを立てるほどでもないのかなぁ・・・なんて感じています。

ま・・・蓋受けを増やせば増やすほど水槽上部が雑然とした感じになりますから、結局は見た目的によろしくありませんが。。。

とにもかくにも、

ライトの熱で溶けることなく、水槽全体をカバーするという蓋としての役割を全うすることができたので、大まかに言えば今回の自作は成功と言えるでしょう。

同じ素材で冷却ファン付きアクアリウム用蓋を作るのはこの1年半後になります。

というわけで、今回はここまで!
長文読んでいただきありがとうございました。

(更新:2020/7/8)