(2026/5/15 修正)
自作液肥の作成方法とメリット・デメリット
今回は、チャームの液肥用炭酸カリウム粉末を購入しましたので、これを調製しつつ、記事を書いていきたいと思います。
まずは、炭酸カリウムを利用した液肥のメリット・デメリットについて触れます。次に、実際に10%炭酸カリウム水溶液を準備する様子を紹介します。そして最後に、後日追記という形で、1年半ほど実際に利用して感じたレビューを書いていきたいと思います。
今まで利用していた液肥
ここでは、今回の経緯を紹介したいと思います。
まずは、以前利用していた液肥について簡単にレビューしたいと思います。
安くて量があるゼニスウォーターK-19
さて、わたしが利用してきたカリウム液肥は何かといいますと、
オクトジャパンより販売されているゼニスウォーターK-19というものを利用していました。使用感を簡単に述べるなら、250ml入りで約800円というお値打ち感のある商品でした。多くの製品は、安くても1000円程度かかりますから、調製済み液肥を安く購入できる点はおすすめできます。
また、さりげなく量が多いのもポイントです。20Lにつき1mlの添加ですから、週2ml程度添加しているわたしの水槽では、全て使い切るのにかなりの期間(およそ2年)を要しました。
調製済み液肥を2年間利用してみて
さて、このようなカリウム液肥の実際の効果ですが、丸2年間、カリウム欠乏と思われる症状が出たことはないので、「カリウム欠乏を防ぐ」という点では、効果は十分にあると思われます。
もちろん、巷でやや誇張気味に噂されている、「カリウム液肥を入れた途端に、全ての水草たちがメキメキと生長し始める」というような夢のような効果はありません。しかし、そもそも、水槽内では流亡しやすいのがカリウムという成分の特徴ですから、添加の有無で水草の調子は大きく変わります。これは、リービッヒの最小律を考えれば、十分納得できる現象です。
リービッヒの最小律→三大栄養素たる窒素、リン、カリウムが及ぼす植物生長への影響は、もっとも少ない要素に合わせられる、という考え方。
しかし、さすがに2年間も利用し続けたので、正直言って飽きてしまいました。
そこで、次なるカリウム液肥を選ぶことにしました。
炭酸カリウム粉末を利用した液肥の利点
テンション上がる2年ぶりの液肥選び!
2年ぶりの液肥選び、テンションが上がらないわけがありません!
液体肥料を含めたアクアリウム用の添加剤には、現在さまざまなメーカーから多種多様なものが販売されています。チャームオリジナルのものもあれば、テトラやマーフィードなど、液体肥料という分野の商品は舶来品も実に数多く、なかなか興味深い勢力図となっている分野でもあります。とりわけ、活字中毒なわたしですら、能書きを読むだけで腹いっぱいになりそうです。
しかし、今回は活字的な少し面白みに欠けますが、炭酸カリウムと精製水を用いて、自分でカリウム液肥を調製してみることとしました。
いくつかメリットがあるからです。
利点その1:ぶっちぎりで安い!
何といっても価格です。上で【お手頃価格】と紹介したゼニスウォーターK-19は250mlで約800円。しかし、この800円という値段、カリウム液肥の中では、驚くほどの価格設定なのです。例えばテトラのフローラプライドは250mlで1,500円もします。
が、もっと安いものあります。今回チャームで購入したこの炭酸カリウム粉末です。
100gでなんと390円!(2026/5/15時点の価格です)
調製(作ること)の手間を考えても、驚くほど安くなっています。
もちろん、どうしても通販ゆえの「送料」が気になる人もいるはずです。そういったときは、ライトやフィルター、CO2ボンベや餌など、ほかのアクアリウムグッズを購入したついでに【カート】へ忍び込ませるとよいでしょう。
もっとも、昨今では、ガス代や公共交通料金の値上げにより、近くに熱帯魚ショップがない人にとっては、往復の交通費と送料がほぼ同じ、という状況もままあります。ショップへ行く時間や、食事・ドリンク代を考えれば、そこまで「不経済」だということはないでしょう。
たしかに、実店舗巡りは楽しいことですし、生体との出会いもあるので、そこまで目くじらを立てることではないとは思いますが、どうしても送料が気になる! という人は、交通費以外の諸経費を再度比較してみてはいかがでしょうか?
利点その2:100gで1L分の液肥を作れる!
この炭酸カリウム粉末をカリウム液肥として利用する場合、10%水溶液として希釈することになるので、単純計算では100gあれば1Lのカリウム液肥ができることになります。
前述の通り、わたしは毎週2mlほど水槽に添加しているので、1年が52週だとすれば、1年間のカリウム液肥の使用量は100ml前後です。つまり、理論上では10年間利用できるわけです。たかだか45cm規格水槽では、使い切れる量ではありません。
100gという量は小さなパックに入っている量ですが、実は60cm規格水槽や90cm規格水槽など、より大きな水槽を利用している人向けの商品なのだと思われます。
利点その3:容器いろいろ、添加の仕方いろいろ
デメリットでもあるのですが、炭酸カリウム粉末から液肥を作る場合、別途容器が必要になります。たしかに、面倒な話ではありますが、逆に言えば、何に入れてどのように添加するのかを自分で決められる、ということです。
・ADAのスタイリッシュなボトルを再利用したり
・ガラス製の薬品瓶とピペットでサイエンティフィックに添加しても
・気楽に100均のボトルやペットボトルを使っても
誰にも文句は言われません。自分のスタイルで添加できるのです。
炭酸カリウム粉末を利用した液肥のデメリット
しかし、炭酸カリウムを用いて自分で液肥を調製するのは、メリットばかりではありません。
メリットがあれば、必ず欠点もあるのです。
欠点その1:どのように炭酸カリウムを計量するのか?
後半で調製の様子を紹介しますが、今回購入した炭酸カリウムは15gを計量し、精製水を用いて10%炭酸カリウム水溶液としました。この、たった15gを計量するのが、なかなか難儀かもしれません。
わたしは主夫ですから料理もするわけで、偶然にも1g単位で計量できる電子スケールを持ち合わせていました。しかし、電子スケールのような道具なしに15gを計量できるか? と問われると、希釈法しか思いつきません。
つまり、パッケージ内には炭酸カリウム100gが入っているところまでは分かっているので、炭酸カリウム100gと水1Lで10%炭酸カリウム水溶液を作ればよいのだと思います。ここを適量採れば良いのです。(今回なら1L作ってそこから150ml採れば、10%炭酸カリウム水溶液を150ml準備したことになります)。この方法で用いる計量カップは、100均でも売っているので、それほど費用もかかりません。
ただし、液肥1Lというのは、先にも述べた通り途方に暮れる分量で、そう簡単には使い切れません。トータルのコスト的には保管が難しければ、使い切れない分は捨ててしまった方がいいかもしれません。
欠点その2:確かに「カリウム」が含まれている肥料ではあるが
アクアリウムの世界の肥料には、どのような成分がどれだけ入っているのか、全くもってわからないものが実に多くあります。K液肥と謳っていても、より生長を促進するために、微量要素や鉄分がわずかに入っているかもしれません。しかし、食品でも肥料でもありませんから、詳細な表示はされていないことがほとんどです。
対して、今回自作するカリウム液肥には、炭酸カリウムしか含まれていません。より良い成長を目指すには、別途、多量要素や微量要素などに配慮する必要が出てきます。「これさえ添加しておけば大丈夫!」とはなりづらく、時に困難な壁に当たることもあります。
炭酸カリウムでカリウム液肥!(道具編)
道具一覧
まずは、今回利用した道具を紹介します。
・炭酸カリウム
・精製水
・キッチンスケール
・計量カップ
・ボトル
詳しい説明は↓で述べていきたいと思います。
炭酸カリウム粉末
今回利用したのは、チャームで販売されている炭酸カリウム(100g)です。
チャック付きのパッケージに、白い粉末(炭酸カリウム)と乾燥材が入っています。パッケージにはカリウム液肥の作り方と添加方法がしっかりと記されていますから、初めて作る人でも迷うことはないと思います。
精製水
今回は、コンタクトレンズ用の精製水を利用しました。お値段100円なり。
こちらは、水道水を沸騰させて冷ました水でも問題ないようです。とにかく安く作りたい方は、これを利用したほうがいいかもしれません。もちろん、カルキを含めた不純物が気になる方は、蒸留水や純水を利用したほうがよりベターでしょう。
キッチンスケール・計量カップ
今回、炭酸カリウムを計量するのに、キッチンスケールを利用しました。全量を1Lに溶かし、適量採って使用する場合は不要です。
計量カップは精製水を計量したり、炭酸カリウムと水を混ぜて溶かすのに利用しました。
今回利用したものは、以前、水槽用にと購入した100均製のものです。
ボトル・マドラー
自分で添加する方法を選べるのが自作液肥の良い点なのですが、今回は利便性を考慮して、1プッシュ1mlとなる、今まで利用していたゼニスウォーターK-19のボトルを再利用することにしました。
また今回、マドラーを用意しました。炭酸カリウムを水に溶かし切るためです。
炭酸カリウムは水に溶けると強いアルカリになるので、ステンレスのスプーンなどでは、わずかに腐食するかと思います。そのため、ガラス製のマドラーを利用することにしましたが、よく洗った割りばしでも十分に思えます。
炭酸カリウムでカリウム液肥!(作成編)
自作液肥と言えども「溶かすだけ」なので簡単!
作成! 自作! 調製!
そう聞くと、すごく難しいことをしているように感じるのですが、購入した炭酸カリウムを水に溶かすだけですので、そこまで肩ひじ張らずに作成できると思います。
しかし、調整する炭酸カリウム水溶液自体がやや強いアルカリ性ですから、取り扱いにも注意が必要です。
というわけで、カリウム液肥を作成していきます!
炭酸カリウムを計量する
電子スケールと計量カップで計量します。今回はボトルの都合上、150mlのカリウム液肥を作成したかったので、15gの炭酸カリウムを計量します。
写真は、キッチンスケールで炭酸カリウムを15g計量しているところです。
【注意点】炭酸カリウムに水を注ぐべし
さて、これから炭酸カリウムに水を加えて溶かしていくのですが、この時に1つだけ注意点があります。
それは、必ず炭酸カリウムに水を注ぐということです。
これは、今回のカリウム液肥作成における、一番の注意点となっています。その理由は、おそらく溶解熱による発熱を避けるためかと思います。
なお、実際に正しく炭酸カリウムを水に溶かすと、溶解熱により容器がほんのり温かくなります
まずは、炭酸カリウムに水を加える
何度も書きますが、計量カップの中にある炭酸カリウム粉末に精製水を加えます。今回は説明書通り半量加え、よくかき混ぜて溶かします。今回はトータルで150mlとしますので、その半量である75mlの水を入れました。
さて、この後の作業ですが、今回は炭酸カリウムを溶解させたのち、150mlまで水を満たす(メスアップする)ことにしました。その方が、容器が1つで済み、計量も簡単で楽ですからね!
下の写真は、完全に溶け切る前のものです。完全に水に溶け切る前は、白く濁っているのがお分かりいただけるかと思います。
よく撹拌し完全に溶解させる
炭酸カリウムは水に溶けやすい物質ですが、温かい紅茶に砂糖を溶かすように、スッと消え去るわけではありません。十分に溶け切るまで十数秒の撹拌を要しますので、時間を惜しまず、確実に溶解させましょう。
またこの時、飛び散らないように十分注意を払って操作してください。
アルカリ性の液体となっています!!
さて、溶かす前は上記の写真のように白濁していますが、完全に溶けると、下の写真のようにうっすら白みがかった透明の液体となります。
残りの水を加えボトルに移して出来上がり!~その用法用量~
最後に全量が150mlとなるようにメスアップし、よく混ぜてボトルに入れれば出来上がりです。カリウム液肥の完成です!
写真は完成したカリウム液肥です。
その添加方法ですが、飼育水20Lに対して毎日1ml添加すべし! と、今回購入した炭酸カリウム粉末の取扱説明書に書いてあります。しかし、初めて添加する際は、水草がどれだけ調子良くなるのか、コケがどれだけ勢いづくのかが、まったくわかりません。
そのため、なるべく規定量1/3~1/2量程度からスタートし、徐々に増やしていく方法が安心です。
その効果について(2020/6/12 追記)
この自作液肥を使い始めてから1年半程度が経過しようとしているので、そろそろ簡単ではありますが、レビューをしておこうと思います。
はっきり言って、効果あり◎です!
水草は、前述の液肥(炭酸カリウム10%相当のもの)利用時よりも良く育っています。しかし、双方とも同じ10%炭酸カリウムのはず。なぜこのようなことになるのでしょうか?
それは安いからです。
途方もなく安価なものですから、心理的にも負担がなく、バシバシ添加できたことが、今回の結果に繋がっているのかもしれません。
そのため、節約したい人や大量に液肥を利用する人には、是非おすすめしたい液肥です。
そのようになってから1年半が経過しました。今までに2度、液肥を作り直してボトルに補充しましたが、いまだ炭酸カリウム粉末は半分以上残っています。
この自作カリウム液肥は、日々のメンテナンスで欠かせないものになりましたが、
使い切れるのは何年後か……、自分でもわかりません。
というわけで、今回のカリウム液肥自作の話はここまで。
拙い文章でしたが、長文を読んでいただきありがとうございました。








>飼育水20mlに対して毎日1ml添加すべし!
返信削除高濃度で即死ですね
盛大に単位間違ってますな。
返信削除修正してきます。