水作スペースパワーフィット+Sのレビュー
どうもこんにちは、ごん太です。
ここ数回にわたりまして小型水槽向けの水中ポンプについてレビューしています。
前回は・・・
そして今回は、アクアリウムの静音製品に力を入れる「水作」から発売されている・・・
スペースパワーフィット+S(SPF+S)
についてのレビューをしていきたいと思います。
このスペースパワーフィット+Sは小型水槽向け水中フィルターなのですが、分解して組み直せば水中ポンプとしても利用が可能なのです。
途中スペースパワーフィットを分解した写真を利用しながら、水中ポンプとしての利用方法や、エーハイムのディフューザーとの接続方法を紹介していきたいと思います。
それでは話に↓より本題に入っていきたいと思います。
続きをどうぞ!
(サイト内リンク:ディフューザー&水中ポンプレビュー関連)
一連のディフューザー&水中ポンプ関連の記事です。
よろしければご参照ください。
- 4種類のディフューザーをレビュー(エーハイムディフューザー新旧の特徴編)
-
4種類のディフューザーをレビュー(バブルチョイス&舞姫の特徴編) -
3種の小型水槽用水中ポンプレビュー(エーハイムコンパクトポンプ300編) - 3種の小型水槽用水中ポンプレビュー(GEX F1フィルター編)
- 3種の小型水槽用水中ポンプレビュー(テトラマイクロフィルター編)
今回はスペースパワーフィットプラスSについて
さて、本業の水流を作ることもさることながら、フィルターとして利用できたり、時にはディフューザーして溶存酸素を増加させたり、さらにはコリドラスの大好きな湧き水の駆動力としても利用できる、アクアリウムではほぼ必須アイテムな水中ポンプですが、
その多用途性からも示されるように実に様々なメーカーから発売され、多種多様な方向を向いた商品が数多くあります。
そんなわけで、「水中ポンプ」という言葉こそ大変馴染みやすいものではありますが、メーカーや機能によって結構値段がバラバラで、大変奥の深い商品群となっています。
もちろん、専門店でしか手に入らないマニア御用達な機種もあれば、ホームセンターで気軽に手に入る機種もあったりと、その入手性も様々です。
例えばエーハイムコンパクトポンプやカミハタリオなんかは熱帯魚屋さんでしか見かけませんが、GEXF1フィルターやSPF+はホームセンターでもよく見かけたりします。
もっとも、F1やSPFは水中ポンプではなくて水中フィルターという立ち位置なんですが・・・。
今回はそんな、、、
ホームセンターでも買える「静音」水中ポンプことスペースパワーフィットの紹介をしていきたいと思います。
さて、実は「どこでも手に入る」というのは趣味を長く続けていくうえでとても重要なことです。
何をするにも専門店、その専門店に行くには、週末まで待たなければ・・・
店舗が遠ければ情熱も冷めてしまいますし、なによりトラブル時には事態が悪化しやすいです
そんなわけで、思いついたこと、やりたいこと、これがすぐにできる環境は趣味人にとっては大切なことであり、
なにより生命を扱うアクアリウムにとってはいつでも営業しており店舗も多いホームセンターのような存在が非常時に心強いのです。
以上の理由から、、、
「手に入りやすさ」は商品レビューする上では重要な項目だと、ごん太は常々考えています。
水作 スペースパワーフィットプラスS(SPF+S)
さて、今回レビューするSPF+Sは水中ポンプではなく、水中フィルターです。
じゃあなんで水中ポンプという題目でレビューしているんだ!という話になるのですが、これは・・・
セット一式を組み替えると水中ポンプとして利用できる
これがその理由です。
そんな水中ポンプとしてのスペースパワーフィット+Sの前に、まずはごく一般的な利用方法である水中フィルターとしてのスペースパワーフィット+Sのレビューを簡単にしておきたいと思います。
水中フィルターとしてのスペースパワーフィット+S簡単レビュー
このパートでは簡単ではありますが、水中フィルターとしてのスペースパワーフィット+Sについて簡単にレビューしてみたいと思います
さてこのスペースパワーフィットですが、当然ながら水中フィルターですので、
専用のウールマットと交換ろ材、さらにはスポンジと活性炭などのろ材はもちろん、水流を弱めるための構造はもちろんのこと、専用シャワーパイプもあり、フィルターとしての必須なパーツが1セットでほとんど梱包されています。
我が家では睡蓮鉢のメインフィルターとして、6カ月程稼働していたことがあるのですが、
専用ウールの代わりに細かいセラミックろ材(エーハイムサブストラット)をろ過槽にたんまりと詰め込むことができたので、
超小型~小型水槽向きではありますが、ろ過の効いた水にすることができました。
先に述べた通り活性炭も付いていますし、シャワーパイプもついています。
さらに水量も調節できるわけですから、
なかなか小回りの利いたフィルターだと言うことができるのではないでしょうか?
スペースパワーフィット+Sの構造
そのスペースパワーフィットですが、その構造的には大きく・・・
- パワーヘッド部分
- ろ材が入るケース部分
- ろ材ケースの底蓋部分
の3パーツからできています。
水中フィルターとして利用する際はこの1~3のパーツを組み合わせ、内部にろ材を入れたうえで、パワーヘッドにシャワーパイプをセットして利用するわけです。
対して、水中ポンプとして利用する場合は↑の欄から2を抜いて1と3だけ組み合わせます。
(詳しくは後述します)
なお余談ですが、専用ディフューザーは別売りなので、スペースパワーフィットでエアレーションをしたい人は注意してくださいね。
そんなわけで、スペースパワーフィットの簡単な紹介はここまで。
以下タイトル通り、、、
水中フィルターとしてではなく、水中ポンプとして利用した際のSPF+Sについてのレビューとなります
分解前のSPF+S |
スペースパワーフィット+Sとの出会い
ごん太は過去、エーハイムのコンパクトオン300とエーハイムのディフューザーを接続し、パワーヘッドとして利用していました。
しかし、コンパクトポンプの振動が強すぎ、さらに水槽台が共振して騒音が出てしまうので、その利用をあきらめたことがあります。
そんな経緯があるので、ディフューザーを利用するための、
振動が少なく騒音が出にくい水中ポンプはないものか?
そんな風にあれやこれやと数か月探し回っていました。
その時、耳にしたのがスペースパワーフィット+Sのうわさ。
値段もそれほど高くはありませんし、どこにでも売っています。
さらに水作と言えば静音なエアポンプで知られる「水心」を販売しているメーカーでもあります。
「物は試し」というわけではありまえんが、何事も試したくなるのが人間の性でもあります。
そんなわけで静音性に優れている(という噂のある)SPF+Sをパワーヘッドとして利用することとなったのです
というわけで、早速良い点をレビューしていきます。
スペースパワーフィットプラスS(SPF+S)の良い点
水中フィルターだけでなく、水中ポンプとしても利用できる
何回も書きましたが、SPF+は水中フィルターとしても、水中モーターとしても利用できます。
水中モーターとしての利用方法は簡単で・・・・
(文中↑の表で利用している表現を利用しますと・・・)
まず、「1、パワーヘッド部」、「2、ろ材ケース部」、「3、ろ材ケースの底蓋パーツ部」の3パーツに分解してから・・・
次いで、「1、パワーヘッド部」に「3、ろ材ケースの底蓋パーツ部」を接続して出来上がり!
ようするに②ろ材ケース部を取り外し、上下のパーツを組むだけです
上のパーツ単位に分解している写真においては、黒色透明な三角柱のろ材ケースは利用せず、左下にある黒い三角形のろ材ケースの底蓋パーツを、パワーヘッドに接続するというわけです。
なお、写真は次パートでディフューザーとともに紹介します。
ただし、説明書にはこの利用方法は示されておらず、当然メーカーの保証外の使い方である可能性があります。
また、改造に含まれますのでその利用に関しては自己責任でお願いします。
でも・・・まぁ何故かしっかりはまるので、十分パワーヘッドとして利用できます。
(一応SPF+の「パワーヘッドセット」なるものが販売されているわけで、、水中ポンプとして利用もある程度考想定されているようなので、おそらくは大丈夫なのでしょうが。。。)
そんなわけで、何度も述べましたが改めて書きますと、
スペースパワーフィット+Sを購入するだけで、水中フィルターにも水中モーターにもできるというわけです。
これって、水中ポンプ専業なエーハイムコンパクトポンプやアタッチメントが必要なカミハタのリオに比べたら結構便利なポイントだと思います。
エーハイムのディフューザーとホースなしで接続できる
さて、ごん太はこのスペースパワーフィット+Sをエーハイムのディフューザー(12/16用)と接続するために購入したわけですが、、、
その接続ですが、付属品のシャワーパイプと吐出口を接続するパイプ状のパーツが利用すれば、なんとホースなしで接続することができるのです!
その方法は・・・
ディフューザーの内側とスペースパワーフィット+Sの排水パイプ内側にこの付属パーツをかませ、両者を接続するだけ!
これだけでホースなしで接続できるんです。
しかし、実際にごん太もこの方法でエーハイムのディフューザーと接続して利用してみたのですが、
コンパクトポンプ300利用時と比べ残念ながら水流が弱いようで、明らかにディフューザーからのエアの出も弱いようです。
ですから、どちらかと言えば、30cmキューブまでの小さめな水槽のディフューザーとして向いているかと思います。
とにかく静音!!
SPF+Sの最大のメリットは
静音であることです。
そもそも、私がSPF+Sを購入した経緯は以前使用していたエーハイムコンパクトポンプ300の振動からの生まれる共振音に悩まされたためです。
騒音(共振音)に悩まされ、いろいろなネットの情報を調べ行き着いた先がSPF+Sでした。
で、、、実際に使用してみるとポンプの稼働音や振動音がほとんどない。
ですから、水中ポンプの騒音に悩んでいる人にとってはお勧めです。
そんなスペースパワーフィットが静音である理由は以下のようにおおむね説明することができると思います。
SPF+SとGEX F1フィルターやテトラマイクロフィルターの消費電力を比較すると・・・
水作 SPF+S
→消費電力2W
GEX F1フィルター
→消費電力4.3W/3.2W(50Hz/60Hz)
テトラマイクロフィルター
→消費電力3.0w/2.6w(50Hz/60Hz)
SPF+Sは他の水中フィルターより消費電力が少ないのがわかると思います。
一説ではありますが、水中ポンプの静音性は消費電力が低いほど高くなるといわれています。
SPF+Sは群を抜いて消費電力が少ないですから、それだけ比較的静音性が高いと言う事ができるのです。
そんなわけなので、スペースパワーフィット+Sは水槽の無音化したい人にはかなり心強いポンプなのではないでしょうか?
ただまぁ、音の感じ方は完全に人それぞれで、これはあくまでごん太一人の感想です
(同一人物でも時間や場所、精神状態で聞こえる音が大きく異なるように、他者間でも音の捉え方・聞こえ方は大きく違うのです。)
スペースパワーフィットプラスS(SPF+S)の残念な点
パワーが弱いので水流が弱い
当然、消費電力が弱いため・・・
吐出流量が少ないです。
そのためか、先述の通りエーハイムディフューザーなど外部フィルターとの接続が想定されているディフューザーから出るエアの量はかなり少なくなります。
しかし、同社製品の水作エイトと同じようにこのスペースパワーフィット+Sは、緩やかな流れをフィルター内部に作り出し、ろ材でゆっくりと生物ろ過するコンセプトのもと作り出された水中フィルターとも考えられるわけです。
そう考えれば必要以上に強い水流を起こさず、消費電力の低いモーターを採用しているのも納得です。
そして、その副次的な作用として騒音が少ない
・・・ということになります。
ですから、SPF+Sの静音性かつ流量が少なめとい点は、そのように意図してキャラ付けされているからということになります。
それに対して、GEXのF1フィルターと大きさも形もよく似ているので常に比較されるのですが、この2つは似て非なるものだと言い切ることができます。
というのは、F1フィルターは流量多めで回転数でろ過を稼ぐコンセプトだからです。
形こそ同じですがろ過の哲学が違うということですね。
なお、GEXF1フィルターを水中ポンプとして利用した時の記事はコチラ
舞姫が接続できない
一応ですが今はやりの、舞姫(オロチの弟?妹?)もポン付け(=無加工での取り付け)できます。
ただし、吐出水量が少ないのか?泡はGEXのF1フィルターと比べてかなり弱く・・・というよりほとんどエアが出ません。
ごん太はあまりに泡が少ないので、舞姫の使用にあたりSPF+Sの接続をやめ、素直に推奨されているGEXのF1フィルターに接続しなおしました。
すると泡の出方が全然違う・・・。。。
どちらかというと、SPF+Sの問題ではなく、舞姫の仕様の問題のようです。
なので、大変残念ではありますが、、、
静音ポンプでマイクロバブル!という夢の組み合わせはできません。。。
ですので、SPF+と舞姫との組み合わせはお勧めできません。
舞姫のレビューは コチラ 。
長文読んでいただきありがとうございました。
次回は・・・
それでは次回もお楽しみに!
(更新:2020/8/30)