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2019年9月10日火曜日

エーハイム2213のろ材容量アップ?ろ材固定盤を利用した感想

ドンピシャな使いどころが難しいろ材固定盤


どうも、こんにちは。ごん太です。
今回はタイトル通り・・・

エーハイム2213のろ材固定盤についてレビューしたいと思います。


エーハイム2213にセットされたろ材固定盤


このエーハイムの2213用ろ材固定盤ですが、、、
エーハイム2213付属のろ材コンテナの代わりにこれを利用すると、簡単にろ材の容量を増やすことができる!

つまり、ろ材をよりたくさん詰め込める素敵なアイテムなのです!!。

ろ材の量を増やすことで水質をより安定させられるわけですから、夏のような高水温に見舞われやすい季節の有効な対策でもあるわけです。

・・・そんなこと言っても、そもそもエーハイムのろ材固定盤って何ぞや?という人も多いと思うのでまずはろ材固定盤やらろ材コンテナやらの説明から話していきたいと思います。

いつものように前置きが長いので、お忙しい人は↓目次リンクからジャンプしてくださいな。


そもそも「ろ材固定盤」って何?


エーハイムのろ材固定盤を語る前に、まずはろ材コンテナについて話していきたいと思います。

あると便利!ろ材コンテナ


「最近」の外部フィルターに必ずと言っていいほどに付属するろ材コンテナ。

これのおかげで、セラミックろ材やスポンジろ材、さらにはウールマットなどのようにろ材の棲み分け・使い分けができるわけです。


例えば・・・

下段はセラミックリングろ材、中断は球形のセラミックろ材、上段はウールと活性炭!

・・・そんな風に使いわけたり、時には組み合わせを妄想してニヤニヤできたりするわけなんですね。

さらに、清掃するときもろ材コンテナを取り出すだけでろ材すべてをフィルターから取り出せるわけですから、「付属品」でありながら無いと困るアイテムだったりします。

実際これがないと、別の種類のセラミックろ材が混ざらないようにするのに至難の業だったりします。

例えばろ材直入れで、下段からエーハイムメック、サブストラット、シポラックスミニ、ウールというような層状にした場合、清掃でろ材を取り出すときには、混ざらないように気を使いながら丁寧に取り出すことになります。。。

仮にエイヤっ!とフィルター逆さまにして中身をぶちまけた場合・・・ろ材を選り分けるだけでも一苦労することになります。

そんなわけで、ろ材コンテナの利便性を意識せずとも享受している人は多いのではないでしょうか?。


しかし、ろ材コンテナがない外部フィルターもある


で・・・そんなろ材コンテナが付属していない外部フィルターもあります。
例えばエーハイムのクラッシックシリーズ(2213は除く)がそれにあたります。

・・・

ごん太の記憶では2213も昔はろ材コンテナではなくろ材固定盤だったような気がするのですが・・・

ただ、その当時(1990年代後半~2000年代初頭)の話を確認しようと思い検索をかけてみたのですが、情報がかなり少ない。

2004年の50hz/60/hz別2213のマニュアルにもろ材コンテナが載っていますからもしかした、ごん太の思い違いかもしれません。。。

・・・

そんなクラッシックシリーズですが、昔の人はろ材直入れ!!
というわけではないんですね。


ろ材コンテナを利用しないでろ材の棲み分けをする方法


当時からろ材コンテナの代わりにろ材ネットを利用しろ材の使い分け棲み分けをしていたわけなんです。

その他ろ材を使い分けで利用するために・・・

青スポンジを仕切り代わりに利用している人もいますし、コンテナなんて軟弱なものは使わない!儂はろ材直入れ!!という人もいるかと思います。

ただまぁ・・・ろ材を直入れするにせよ、青スポンジで区切るにせよ、ろ材ネットを利用するにせよ・・・

エーハイムクラシックシリーズは、フィルターケースの底面側部から給水して、最上面のパワーヘッドから水が抜ける構造になっているので、、、

水が通る狭い部分、、、
例えばフィルター給水口(2213下端より伸び出ているカーブしたパイプ)の直後にろ材があると、いろいろと問題が出てきます。


ろ材固定盤の役割


例えば給水口がろ材によりフィルターケース側で塞がれると、そもそも流量が落ちますし、ろ材に邪魔されるとこによりできた不均一な水の流れからチャネル現象の原因ともなってしまうので望ましくないわけです。

また、それと同じことがパワーヘッド直前でも言えるわけです。

そんなわけなので・・・

クラシックシリーズにおいて、、、というより外部フィルターにおいて、フィルターケース内部の水が送り込まれてくる部分と送り出す部分は、大切な部分。

その部分にろ材が入り込まないようにガードするついたて付きのカバーが付属しているわけです。

それがろ材固定盤です。

エーハイム2213用ろ材固定盤


このろ材固定盤2213を除くクラッシックシリーズには付属しているのですが、どいうわけか2213のみろ材固定盤ではなくろ材コンテナとなっています。

しかし、これまたどういうわけか・・・

(エーハイムフィルター500のためか?)
(もしくはサブフィルター2213のためか?)
(それとも昔ろ材固定盤だった名残からか?)

フィルター本体には付属しておらず別途購入の必要はありますが、エーハイム2213にもそれ専用のろ材固定盤が用意されています。

というわけなので、次の章ではこの「ろ材固定盤」と「ろ材コンテナ」どっちがいいの?そんな話をしていきたいと思います。


ろ材コンテナとろ材固定盤どっちがいい?


2213ろ材コンテナの残念な点その1:コンテナが1段のみ


ろ材コンテナの良いところは、ろ材の使い分けができ、さらにコンテナごとフィルターケースからろ材を取り出せること。

そんな風に紹介してきました。

ただし・・・

エーハイム2213のろ材コンテナは上中下段などのように分割できません。

ですからろ材コンテナのみで・・・

下段に粗目パッドとエーハイムメック、中断にエーハイムメック、上段にエーハイムサブストラット・・・

そんな風なろ材の使い分けや組み合わせはできません。

結局、そのようなろ材の使い分けをするにはそれぞれのろ材をネットに入れ、さらにろ材コンテナに入れる必要があります。

・・・

もしくは先に述べたように粗目スポンジ(青スポンジ)で仕切っても同様のことができます。

ただし、フィルター内でかさばりますから、また利便性はろ材ネットに軍配が上がるでしょう。

・・・

なので、ろ材コンテナとろ材固定盤と比較した場合、その機能的な利点はろ材をコンテナ丸ごとフィルターケースから取り出せることぐらいです。


2213ろ材コンテナの残念な点その2:ろ材容量が小さくなる


ではろ材容量はどうでしょうか?

実は2213のろ材コンテナをフィルターケースにセットすると、コンテナとフィルターの間に微妙な隙間ができてしまいます。

その機能はおそらくろ材が詰まった際に、隙間があることで水が詰まり止水域になるのを防ぐことのようなのですが・・・

フィルター内いっぱいにろ材を詰め込めないので、ろ材コンテナとろ材固定盤利用時と比較した場合、そのろ材容量は少なくなっています。

そんなちょっと残念な感じの2213のろ材コンテナなですが、

付属品ですから当然タダでついてくるわけで、余計な出費がないのが利点と言えば利点です。


2213ろ材固定盤のメリットデメリット


対してろ材固定盤は・・・

まずろ材ネットについてですがこちらはろ材コンテナと同様に利用しなければろ材の使い分けはできませんから、同じくあったほうがいいでしょう。

さらに、ろ材固定盤を利用するには・・・

ろ材固定盤×2(上下)
ろ材固定盤用のウールマット

これが必要で全部でだいたい2500~3000円余計な出費がかかります。

しかし、ろ材固定盤を利用した場合、ろ材コンテナのようにフィルターケースとの隙間に空間ができることはありません。

つまり、ろ材固定盤を利用するとろ材コンテナ利用時と比較してろ材をたくさん詰め込めるわけなんです。

これがろ材固定盤のメリットであり、そして、ろ材コンテナの代わりにろ材固定盤を利用する理由でもあるわけです。


結局どっちがいいの?


後述でも同じようなことを記すことになるのですが・・・

たかだか直径十数センチのちょっとしたパーツかもしれませんが、ろ材コンテナからろ材固定盤に変更することでフィルターのろ材容量が増えるのは確かなことです。

ただまぁ・・・実際にごん太が利用してみて感じたのは・・・

「そもそも2213そのものが十分なろ材容量ですから、無理してろ材コンテナからろ材固定盤に変えなくても問題ないと思います。」

また、実際にろ材容量を増やし、さらに生物ろ過能力を上げようとしたときに、ろ材固定盤以外の方法も多くあります。

なので、ろ材固定盤じゃなきゃだめだ!ろ材固定盤がドンピシャなんだ!!という事態にはなかなか遭遇しないと思います。

つまり、猫も杓子もろ材固定盤というわけにはいかないかと思います。

しかし・・・

ろ材コンテナの代わりにろ材固定盤を利用すれば、2213のろ材容量を増やすことができるわけですから、水質の安定化に寄与するので、魚の安全・飼育者の安心につながるのも確かなことです。

そんなわけなので・・・

しっかりとした目的をもって利用すれば有効なアイテムだといえるでしょう。
実際ごん太も現在はろ材固定盤を設置して2213を利用しています。

というわけで・・・

そんな、ちょっと微妙な立ち位置のろ材固定盤ですが、ろ材コンテナと比較してどれだけろ材容量が変わるのか?簡単にですが↓で調べてみました。


ろ材コンテナからろ材固定盤に変えるとどれだけろ材を多く入れられるのか?


そんなわけで、どれだけろ材容量が変わるのか?を調べてみました。

調査方法としては、実際にろ材固定盤で利用しているろ材をろ材コンテナに詰め替えてみるだけのごくシンプルなものです。

実験その1:2213ろ材固定盤で利用していたろ材をコンテナに入れてみる


で・・・実際に2213+ろ材固定盤で利用していたろ材をろ材コンテナに詰め替えてみると・・・

ろ材固定盤で利用していたろ材をろ材コンテナに詰め込む。はみ出した分ろ材固定盤の方がろ材が多い


デーン!

こんな感じで案の定ろ材がコンテナからはみ出すわけです。
つまり、このはみ出した分だけろ材固定盤のほうが多く入るというわけです。



実験その1:2213ろ材コンテナに入るろ材の量をさっくり調べてみる


適正な分量になるよう、改めてろ材コンテナに詰め直すとこんな感じ。

ろ材コンテナに詰め込まれたろ材


このろ材の量がどれだけになるのかを調べるため大き目な計量カップに入れてみることに。

ろ材コンテナに詰め込まれたろ材を計量してみる


そのセラミックろ材の体積は約2L。

(なお、エーハイムのHPによると、実際のろ材コンテナの容量は3Lのようです。)

今回の場合、ごん太は詰まり対策でギチギチに詰め込まないようにしているのと、ウールマットを含めていないので、3Lより少々少なめな2Lという値となったようです。


ろ材固定盤とろ材コンテナ。そのろ材容量の差は・・・?


さて話を戻しまして、では最初の写真でコンテナからはみ出してていたろ材はどれだけの体積か?というと・・・

はみ出した分のろ材を計量してみる


こちらは約1L。

というわけで、調査の結果・・・

ろ材コンテナとろ材固定盤では少なくとも1L程度のろ材容量の差があると言えそうです。

ただし先にも述べましたが今回の調査は少々のゆとりができるようなろ材の詰め方ですので、実際のその差は1Lよりも大きいでしょう。


ろ材容量1Lの差をどうとらえるか?


この1Lの差をどうとらえるか?これが難しいのです。


「生物ろ過する力」というのは試験紙や試薬などで直接的に数字で表すことはできませんからね。

例えばごん太のような外部フィルター2台併用している水槽の場合、はっきり言って・・・

1L程度ろ材が増えた程度ではその生物ろ過の「差」は感じることができませんでした。

そもそも生物ろ過って余裕を持たせる場合が多いですから、その余裕をさらに持たせてもわからないのです。。。

なので・・・

逆に考えれば、2213だけでは生物ろ過がギリギリな水槽において、ろ材固定盤を利用し1L分ろ材容量を増やせば・・・その差はきっとわかるはずです。

なので、2213の1台のみでろ過能力不足に悩んでいる人にとっては1つの選択肢になるはずです。


しかし現実的に、、、


ただ、現実的にはそのような状況の水槽において、1つのフィルターを強化するのではなく、他形式もしくは同形式のフィルターをサブとして導入することを検討する場合が多いのではないかと思います。

というのは・・・

「1つのフィルター」を強化するのではなく・・・
他のフィルターと組み合わせて設置するれば、トータルの生物ろ過能力を向上させつつ、非常時のバックアップにもすることができるわけです。

そう考えると、付属品としてついてくるならまだしも、お金を出してろ材固定盤をわざわざ利用するのは微妙な選択かもしれません。

ただ、先にも挙げた通り、ろ材固定盤を利用するとろ材容量が上がることは確かですから、純粋に2213のろ過能力のみを強化したい時には利用するには「あり」でしょう。

どっちつかずなレビューとなってしまいましたが、それだけ使いどころが微妙なアイテムなのかと思います。

というわけで、ろ材固定盤の話はここまで。

(更新:2019/12/18)