金網ではなく「柵」にした理由
(2026/05/12 修正))
初夏を迎え、だんだんと暖かさがうっとうしくなり始める季節ですが、みなさんいかがお過ごしでしょうか?
そろそろ気温も26℃オーバー。これすなわち、夏の水温対策をするべきタイミングだと、わたしは考えています。そこで、今回はちょっと変わった夏対策を紹介したいと思います。
そもそも、水温対策としてガラス蓋を開けるのは効果的な方法ですが、同時に魚が飛び出すリスクも上がりますよね?
であるなら、魚が飛び出さない柵を作ればいいじゃない!!
ということで、水槽縁に取り付ける柵を100均のPPシートとコード用フックで、自作してみたいと思います。
自作の憂鬱から逃げ出して
金属加工?よくわからん!
はい、随分とド直球な見出しですが、まさしくこの通りです。
これから5月6月は、気温が上昇し始める季節です。人間ならクーラーを入れ始めるタイミングですが、先にも述べた通り、水槽でも水温上昇の対策をとり始める季節でもあるわけです。その中でも、直接飼育水を冷やす冷却ファンは、今も昔も王道の方法です。
しかし、どういうわけかガラス蓋と干渉するものがとても多く、面倒なことも多々あります。とは言え、「ぴったりはまらないから取り付けない!」というわけにもいかず、一か八かでガラス蓋を外してファンを取り付けることになるのです。
……そんなことをすれば、当然、魚の飛び出しのリスクが爆上がりしますよね?
そこで、蓋の代わりとなる物を探すわけです。一番の候補は、テラリウム用のメッシュで作られた蓋。当然、変形水槽が多く流通する昨今、ピタリとはまる物が全くないことも多々あります。ならばと、100均のバーベキュー用の金網やインテリア用のワイヤーネットで蓋を自作するという手法が次点になるのですが……
でもですよ?
自作したいけど……
どうやって金属加工すればいいかわからない!
木工やプラスチック加工は何となくわかるのですが、金属加工と聞いただけで、超絶ハードルが上がったように感じます。そのような人は、わたしだけではないはずです。
そこで、金属を切ったり貼ったりすることなく、ガラス蓋を外した状態でも魚の飛び出しを防止できる物はないか?
そこで思いついたのが、今回の柵というわけです。安く加工しやすいPPシートを利用して、下の写真のように、蓋を利用せずとも魚が飛び出さないアイテムを自作していきたいと思います。
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| (相変わらず水槽周囲が雑然としているのでぼかしを入れてあります。) |
自作に当たっての注意事項
まず注意として、自作と自作物の利用は、必ず自己責任で行ってください。
また、作業時は手を切らないよう、必ず手袋などをしてから作業してください。
なお、今回のPPシートで作成する柵ですが、あくまで柵ですから、100%魚の飛び出しを防止できるものではありません。特に、バタフライフィッシュのようなジャンプする習性がある魚や、ポリプテルスのような飛び出し事故の多い魚には、余程柵を高くしないと全くもって無力です。
飛び出し癖がある魚を飼育している水槽では、決して利用しないでください。
また、ガラスの縁に引っ掛けて固定する構造のため、縁あり水槽には設置できません。
以上をご了承の上、読み進めてください。
今回の材料と工具
材料
・PPシート
・コード用フック
100均のダイソーで販売されていたものを利用しました。PPシートですが、今回は33.5cm×50cm(厚さ1mm)の物を利用しました。
ダイソーで販売されているPPシートは、横幅60cm未満の物が多いため、45cm規格水槽までなら柵を作ることができます。しかし、それ以上のサイズとなると、通販やホームセンターで購入することになりそうです。
次にコード用フックについて。100均には、さまざまなコーナーにフックがあるわけですが、今回はインテリアコーナーではなく、電気小物のコーナーに置いてあるものを利用しました。両面テープが貼り付け済みであることと、曲がりやすい金属でできていることが、今回の自作のポイントです。
工具
・はさみ
・カッター
・定規
・えんぴつと消しゴム
・ペンチ
・紙やすり(#400~#600程度)
紙やすり以外は、どれも一般的な家庭にある物ばかりかと思います。
はさみとカッターは、当然ですがPPシートの切断に利用します。綺麗に切断したい箇所はカッターと定規、手軽に切断したい箇所ははさみ、と使い分ければいいと思います。
えんぴつは下書きに利用します。PPシートにはえんぴつで書き込めるため、簡単に書けて消せるこの組み合わせを今回は利用します。
ペンチは、金属製のフックの形を調節するのに利用します。ただ、男性でしたら素手でも簡単に曲がるので不要です。
最後の紙やすりは、バリ取りに使います。適度に粗く、バリも取れるやすりでしたら、プラモ用の金属やすりでも大丈夫でしょう。
PPシートから柵を作る!
採寸と下書き
まずは水槽の採寸と下書きを行い、PPシートを加工して柵を自作していきたいと思います。
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| (こんな感じの縁に引っ掛ける柵を作成していきます) |
今回は、全工程を通して難しい部分はほとんどありません。しかし、出来上がったものが水槽にすっぽりはまらなければ、目も当てられません。可能な限り、採寸をしてください。
また、今回の柵は水槽の外側に設置するので、外側の長さで採寸します。今回設置するアクアシステムニューアール450は、メジャーで測ったところ……
前面 45cm
側面 28cm
背面 45cm
と言う結果になりました。
次いで、PPシートにえんぴつで下書き
それでは、PPシートに下書きしていきましょう。今回は、水槽サイズにぴったりとカットしてしまうと、あとで微調整ができなくなり、妙な隙間ができてしまうと困ることになります。
今回は、横幅に+5cm程度の余裕を持たせてカットしました。長いように感じますが、左右でたった2.5mmのあそびとなり、前面パーツは曲線加工をするので更に短くなるはずです。
また、今回の柵の高さは8cmとしました。
よって……
前面 45+5cm×8cm
側面 28+5cm×8cm
背面 45+5cm×8cm
↑のようにPPシートへ下書きしていきます。もちろん、えんぴつですので消しゴムで消せますのでご安心を。
PPシートを切断する
PPシートをはさみとカッターで切断していきます。いままでにも話した通り、綺麗にカットするならカッターと定規で、サクサク作業を進めたいならはさみで切断するといいと思います。どちらにしても、切断した後は忘れずに紙やすりでバリを取りましょう。
そんなわけで、こんな感じにPPシートを切り出しました。
次いで、アールや直角の加工をしていきます
今回取り付ける水槽は、前面左右の角が曲線になっているものです。そのため、角には直角以外にもアール(曲線)を付ける必要があります。また、側面パーツは前後のパーツと重ね、隙間をなくすことにしました。
前面のパーツ → 両端にアールを付ける
背面のパーツ → 両端を直角に曲げる
側面のパーツ → 前面と背面のパーツと重ねる
というわけで、まず前面のアール加工と背面の直角加工をしていきます。
余談:PPシートと加工
PPシートは弾力性があるため、たしかに少々ならたわみますが、すぐに元に戻ろうとします。そのため、アールに合わせて設置するのはほぼ不可能です。
そこで、今回はPPシートの別の性質を利用します。線が残るほどに折ると、その折り目は元に戻らなくなるという性質です。複数の折り目を小さく浅く続ければ、曲線ができるというわけです。
PPシートにはその他にも、塗装や接着が難しいという、自作加工にはなんとも不向きな性質があります。そこをなんとか掻い潜り、自作品を作り出すのが醍醐味だともいえるでしょう。
PPシートを柵にする
まずはアール加工です。PPシートに細かい切れ目を入れていきます。そして、この切れ目を少しずつ折り曲げることで、疑似的なアール加工を施していきます。
今回は、こんな感じで5mm間隔にカッターで切れ目を入れて……
切れ目を外側にして少しずつ折り曲げると……
曲線を作ることができます。
今回は、1mmのPPシートに対して4~5回ほどカッターを軽く当ててから曲げました。切れ目が浅すぎれば曲がりませんし、深すぎるとPPシートが切れてしまいます。慣れないうちは、余ったシートで数回練習してみるといいかもしれません。
次に背面部です。こちらは前面部とは違い、直角に曲げます。こちらも数回カッターで切れ目を入れてから……
切れ目を外側にして、グイと力を入れてあげると、こんな感じに直角になります。
ただ、このままですと、外部フィルターの給排水パイプやヒーターの電源コードなどの邪魔となりますので、軽く採寸して、はさみで下のような感じにカットしました。
最期に側面パーツです。こちらは、打って変わって、コードに干渉さえしなければ、側面パーツの構造は簡素なものです。シートから切り出して、コード用フックを取り付けるだけです。
とは言え、アール加工、直角加工の結果、柵の長さが不足するのはこの部分です。長さだけは、確実に余裕を持たせて置きましょう。
コード用フックで水槽の縁に柵を固定する
最後にコード用フックを貼り付け、水槽に引っ掛けていきます。今回利用したフックには両面テープが付いており、接着加工が難しいPPシートでも難なく貼り付けられます。
こんな感じで、前面と背面のパーツの両端内側(水槽側)にフックを貼り付けます。
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(写真は前面パーツ片側左隅のみ拡大) |
あとは、フックで縁を挟み込むようにして、水槽のガラス縁に取り付けていきます。とはいえ、このままでは水槽の縁が厚すぎてフックがはまらないので、ペンチでフックを加工します。
加工、といってもペンチでぐいぐいとフックを広げるだけです。フックが柔らかい金属だからできる技だというわけです。プラスチック製ではこうもいかないので、今回の自作のポイントの1つとなっています。
なるべくフックが深く引っ掛かるように、グラグラしないように、きつめに固定できるように、逆にきつすぎてフックでガラスを傷つけてしまわないように……。そのようにフックを加工・整形していきます。
微調整
形を整えたら、まずは前面のパーツと背面のパーツを水槽の縁に取り付けます。
次いで、側面も水槽の縁に固定していきます。この時、前面と背面のパーツ双方に1~2cm重なるよう、側面パーツを僅かにカットしながら取り付けます。
上の写真は、前面のパーツ(下側)と側面パーツ(左側)が重なっている部分の写真です。
側面のパーツとガラス面の間に、前面のパーツが挟まれている状態となっています。PPの板を重ねれば、隙間もなくなりますし、グラつきを抑えることもできます。
最後に、前面から見て右側が照明のケーブルではみ出してしまったので、泣く泣く側面パーツ上部に切れ込みを入れて、出来上がり!
上から見ると、こんな感じです。
今回の工作は、採寸から出来上がりまで2時間。
写真を撮りながら作ることはないと思うので、1時間~1時間半程度でできるかと思います。
というわけで、今回はここまで。













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