疑心暗鬼のライト選び
水草水槽をはじめたいけれど、ライト選びで立ち止まっていませんか?
「育成に向いてるってどういう意味?」
「明るさはどれくらい?」
「でも、口コミって信じされない!」
――そんな人のために、パッケージからでも分かる選び方をストーリーで紹介します。
**********************************
(これは2000年代とフィクションが織りなす不思議な世界の物語)
モノレールの終点から降りて、排気ガスまみれの国道を歩く。
わたしの隣を歩くのは、お師匠様――ロゼッタ。
いつもより無口なのは、煤けた煙のせいだろうか。
交差点を一歩踏み出すと、一気に農園が広がった。
清らかな風のシャワーを浴びると、ガソリン臭さに気負けして、忘れていた決意を思い出した。
「今日は新しいライトを買うのだ」
そう宣言して家を出たのだが。
実のところ、わたしはまだ何も決められていない。
スペクトル、演色性(Ra)、色温度(ケルビン:K)、光量(ルーメン:lm)……。さっきまで意味不明な言葉の羅列だったが、お師匠様の熱心な説明で理解はできた。
だが……