前回は、発酵式CO2添加のメリット・デメリット、そしてその解決策についてテーマにしました。
今回は少し変わった浮草についてです。
先日我が家にルドウィジア・フローティングプラントがやってきたのです。
このルドウィジア・フローティングプラントですが、実はルドウィジアとあるように浮草ではなく有茎草に属する水草なのですが、
その水上葉を水面で栽培するとあら不思議、浮草のようになっていくではありませんか!?
というちょっと変わった特徴をもつ水草なのです。
そんなわけなので今回は、、、
①、そもそもルドウィジア・フローティングプラントはどういう水草なのか?
②、ルドウィジア・フローティングプラントの導入の風景や方法や
③、水上葉から浮草になるまでの1週間を写真で紹介!
④、トリミングの方法を写真で一部始終紹介!
⑤、ルドウィジア・フローティングプラントの栽培上の注意点
そんなルドウィジア・フローティングプラントをお迎えしてから、生長し、トリミングするまでの話を、ネタにしたいと思います。
それでは本文に入っていきたいと思います。
なお、今回も例にもれず長い記事となっておりますので、忙しい人は↓目次リンクよりお好みの章やパートにジャンプしてくださいね。
①. ルドウィジア・フローティングプラントとはどんな浮草?
ルドウィジア・フローティングプラントの学名と特徴
さて、ここではルドウィジア・フローティングプラントがどんな特性を持った植物なのか?さらりと紹介していきたいと思います。
学名や分類について(ルドウィジアは栄養生殖できる?)
まず、学名ですが・・・
Ludwigia helminthorrhiza
と名付けられています。
分類は
アカバナ科チョウジタデ属
とされています。
学名は二名法で属名+種小名ですから、みなさんがよく言うルドウィジアというのはチョウジタデ属のことを指し示すわけですね。
というわけで、チョウジタデ属とは何ぞや・・・なんてwikiで調べていたわけですが・・・
どうやらこのチョウジタデ属は、茎からでも栄養生殖が可能な繁殖力の強い植物が多いようです。
つまりは、、、
撤去(もしくは駆除)する際に少しでも茎を残すとそれだけでも復活するので注意してね!
ということ。
そんな外来種の雑草としては最悪の性質を兼ね備えた種がルドウィジアには多いようです。
しかしながら・・・
ごん太が1年程栽培していた経験ですが、ルドウィジア・フローティングプラントを池で栽培するならまだしも、小さい水槽という環境では、撤去時に茎を残すなんてことは起きづらいです。。。
また、こちらも小さい水槽限定ですが、日本の冬の寒さにに弱いので、年中勝手に増えるようなこともありません。
(むしろ寒さで枯らしてしまいました。。。)
ですから・・・
水槽内では撤去したはずなのに勝手に増えてる!?
なんてことはまず心配しなくて大丈夫です。
アオウキクサやウィローモスのような撤去してもしきれないしつこい水草ではありませんのでご安心ください。
さて、チョウジタデ属(ルドウィジア)についての話はこれくらいにして、次はルドウィジア・フローティングプラントの特徴について紹介していきたいと思います。
ルドウィジア・フローティングプラントの特徴とは?
ルドウィジア・フローティングプラントの最大の特徴は、先にも述べた通り有茎草でありながら浮草になる点です。
つまりは、
輸送&導入時は乾燥に強い水上葉、
導入後は水面に適応した浮草。
そんな2つの形態を楽しむことができるわけです。
さて、そんな水上葉から浮草という大変身を成し遂げるこの水草ですが、、、
その実査は上葉から浮草からへの変化は実際には葉の形の変化等ではなく、葉の薄さ(より薄く)や葉の小型化といった変化ですので、
水上葉の水中葉化ほどドラスティックで美しい変化ではありません。
しかし、目を葉から茎や根など植物体の下の方に移すと、そこには大きな変化があり、
株全体がじわじわと浮草として適応していく姿は、何度見ても不思議なものがあります。
まさしく生命の神秘!!とは言い過ぎかもしれませんが、植物の面白さを体感できる水草です。
筍根(じゅんこん)、その役割とは?
というわけで、水草から浮草へと変化した時に現れるもっとも大きな特徴が次の写真です。
ラグビーボールのような形の不思議な白い塊が茎から出ていますね。
これが
根の一種の筍根(じゅんこん)と呼ばれるもので、水上葉の時には生えていないものです。
ではこの筍根はどのような役割があるのでしょうか?
1つは筍根ということ言葉が本来指し示すように、呼吸根(ガス交換を行うための根)として機能するようです。
そしてもう1つは、浮力をもちルドウィジア・フローティングプラントを水面に留まらせる浮きとしての機能もあるようです。
その他にもルドウィジア・フローティングプラントにはルドウィジアならではの特徴があります。
それは他のルドウィジアと同じく葉が赤みを帯びるということなのですが、それが簡単に実現できるわけですから、ルドウィジアの難しさを知っている人は驚かれるでしょう。。
というわけで、次の項ではルドウィジア・フローティングプラントの葉の赤みについて。
ルドウィジアならではの赤も、浮草なら簡単に発色できる!
そもそも、このルドウィジア・フローティングプラントは↑の学名をご覧いただければわかる通り、ルドウィジアの仲間です。
なので・・・
強い光をあてると、とても美しい紅色を発色します。
しかし、水草(水中葉)としてのルドウィジアは生長が遅いですし、、、
ソイルに植える水草ですから、赤を発色させるために強いライトを用意する必要があったりします。
つまり、後景草として利用するルドウィジアは、その栽培ゆえに若干ながら難しい水草に分類されます。
ですが、このルドウィジア・フローティングプラントなら大丈夫!。
浮草ですからガンガンと生長します。
さらに栽培する水面はライトの真下ですから強い光を浴びやすく、簡単に赤色を発色させます。
ですから、ルドウィジアの中でもかなり簡単なルドウィジアであるといえます。
昨年の夏ルドウィジア・フローティングプラントを睡蓮鉢で栽培しいたのですが、
太陽の光を受け、綺麗な紅色にそまったルドウィジア・フローティングプラントがいまでも忘れられません。
なんで写真を撮っておかなかったんだ・・・と後悔する一方で、太陽光の強烈さを実感したひとコマでした。
というわけで、ルドウィジア・フローティングプラントの特徴はここまでとして、次はフローティングプラントを手にした経緯について紹介していきたいと思います。
ルドウィジア・フローティングプラントの栽培をリベンジ!~秋は浮草栽培の難しい季節~
秋は水温の乱高下でヒヤヒヤ
実はごん太、2017年の10月頃までルドウィジア・フローティングプラントを栽培していました。
しかし、10月というのはなんとも気温が不安定な時期で、台風一過で30℃の真夏に戻ることもあれば、秋雨+秋風で一気に20℃弱まで下がることもあります。
浮草に寒さは大敵ですから、秋は浮草栽培がとても難しいのです。
ガラス蓋の設置が早ければ魚たちが水温上昇で厳しいですし、
ガラス蓋の設置が遅ければ浮草がやられてしまうわけで、、
秋は水槽の温度管理に大変気を使う季節となっています。
そんなわけなので、
多くのアクアリストは秋になると「夏が終わった!」と喜んでおられるかと思いますが・・・
ごん太のような浮草アクアリストは、秋は週間天気予報とにらめっこしながらヒヤヒヤする季節なのです。
油断大敵。台風一過からの一瞬の秋風で全滅!?
昨年もそんな感じで10月になり、冷却ファンやキャノピーなどをそろそろ片付けてガラス蓋の設置をしようかな?と矢先にまず台風が通過。
もう秋だという言うのに外気温は一気に真夏に逆戻りとなったわけです。
冷却ファンの片づけを先延ばしにし、気温が下がるまでしばらく様子見をする予定だったのですが、、、、
その日の夜に突然の秋風で急激に気温がダウン。
それが致命傷でルドウィジア・フローティングプラントを枯らしてしまいました。。。
今回の導入はそんなルドウィジア・フローティングプラントにリベンジとなります。
というわけで、次の項で導入風景を紹介していきたいと思います。
②. ルドウィジア・フローティングプラントのお迎え
それではルドウィジア・フローティングプラントの導入を紹介していきたいと思います。
今回も浮草を購入するにあたり、「早くて丁寧な梱包」が素晴らしいチャームさんを利用しました。
ルドウィジア・フローティングプランの開封の儀
まずは、梱包されているルドウィジア・フローティングプラントを取り出したいと思います。
まずは届いた箱を開けると、写真のような状態で丁寧にルドウィジア・フローティングプラントは梱包されています。
まず、ビニール袋を取り外します。。。
すると、再びビニール袋が表れます。
おそらく水草を乾燥させないための工夫でしょう。
再度ビニールを取り外すとやっと包装用プラスチックケースにアクセスできます。
これを開けると、今度は保湿用の濡れた紙に包まれた状態のルドウィジア・フローティングプラントが出てきます。
チャームさんの梱包はすっごい丁寧なのです。
そして、この濡れた紙の包装を丁寧に取り外すと・・・
やっとルドウィジア・フローティングプラントがやっとお目見えするわけです。
というわけで、次は検疫に入っていきます。
検疫:スネール対策はなるべくするべし。
そもそも、水上葉・無農薬品の導入であるので、スネール検疫の必要性は不明ですが、とりあえず、検疫をしておきます。
(スネールは水上部分に生息できるか不明という意味です。)
まずは、風呂桶にカルキ抜きした水を用意します。
この中にルドウィジア・フローティングプラントを浸し、検疫をしていきます。
今回は目視による検疫と薬剤という2つの方法で検疫しました。
そんな風にスネール対策をしないと、気が付いた時には手遅れになっていることがほとんでしょうから、導入時は必ず検疫をするようにしましょう!。
そんなこんなで検疫が終わったルドウィジア・フローティングプラントをパシャリ!。
どっからどう見ても、有茎草の水上葉で、これがまさか浮草になるとは思えませんね。
この水上葉を次のパートで導入していきます。
導入!っといっても浮かせるだけなんですがね。
今回は購入にあたって3本入りと9本入りでは150円しか値段が違わなかったので、思い切って9本入りを購入してみました。
たかが9本と侮っていましたが、ものすごい量が届きました(汗
とりあえず、全部導入して今後の様子を見ることに・・・。
下の写真のように、
テキトーに水に浮かべておくだけでルドウィジア・フローティングプラントを浮草へと変化します。
上の画像のルドウィジア・フローティングプラントは茎も曲がり葉の向きもバラバラでどう見ても水上葉もしくは水中葉が浮かんでいるようにしか見えないのですが、、、
生命の神秘とはすさまじく、ものの1週間で浮草に変化するのです!!。
というわけで、次の章の話は水上葉は浮草になるまでの途中経過を写真で紹介してみたいと思います。
③. ルドウィジア・フローティングプラントが浮草になるまで
この章はルドウィジア・フローティングプラントが我が家の水槽で、水上葉から浮草になるまでの1週間の過程を写真で紹介していきたいと思います。
ルドウィジア・フローティングプラントが水上葉から浮草になるまで
↑の章でも紹介しましたが、↓の写真のような・・・
浮草になる前のルドウィジア・フローティングプラントはどこからどうみても水上葉。
これ↑を水面でほおっておくと浮草になるというのはにわかに信じがたい話ですが、
それがルドウィジア・フローティングプラントの大きな特徴です。
まずは、いつも通り簡単に栽培環境を晒したいと思います。
栽培環境
ここで紹介する道具のすべては安価にそろえられるものばかりで大変恥ずかしいのですが、
ごん太はなるべく多くの人の栽培のヒントとなるように、その栽培環境を晒すようにしてます。
(器具 )
・水槽サイズ→45cm規格水槽
・ライト→1500lm(パワーIII450×2灯)
・底床 → ソイル
・エアレーション→エアストーン+エアポンプ(水作水心)
・排水部→自作の水流を弱める排水アクセサリを装着
(水質)
・NO3- → おおよそ10(mg/L)
・pH→6.4~6.8
・GH→4~8°d
・KH→3~6°d
(肥料)
・CO2→1dorp/3sec
・カリウム液肥、鉄分液肥添加(規定量1/3程度)
こんな感じの環境で栽培しています。
基本水草が育てられる環境ならば、ルドウィジア・フローティングプラントもなんなく育てることができるでしょう。
詳しい注意事項は記事の最後に紹介したいと思います。
導入1日目(導入日):どう見ても植え忘れた水草
このルドウィジア・フローティングプラントをお迎えして、検疫を済ませ導入した日です。
下の写真をご覧いただければわかる通り、
一見するとただ水上葉が無造作に水面に浮かんでいるだけな状態です。
水槽横から見てもこんな感じ。。。
はっきりいって・・・
トリミングしたばかりの水草が浮いているだけにしか見えません!。
家族から「この水草植えなくていいの?」 そんな声まで聞こえてきそうです。
葉の色や葉の形もそうですが、葉全体が水面に接するように浮かんでないですし、
さらに茎もグネグネとしていますから、、、
浮草と言われるとかなり違和感がありますよね?。
そんな養生中の水中葉や水上葉という言葉がぴったりな感じですが、果たして1週間でどこまで変わるのでしょうか!?
導入2日目:葉が浮くようになり浮草らしく
導入2日目にして葉が徐々に水面浮くようになり、なんとも浮草らしくなってきました。
やはりルドウィジアといえども浮草ですので、水面への適応力はなかなかのものがあるようです。
しかし、ルドウィジア・フローティングプラントの水面への適応はこれだけではなく、まだまだ続くのです!!。
導入3日目:茎から根や筍根も!
前日よりさらに適応が進んだのか、ほとんどの葉は浮草らしく、水面に浮くようになりました。
また、初日と比較して変なの方向に曲がっている葉はほとんどありません。
水面から見る限り浮草と言われても違和感を感じることはないでしょう!。
これがあの「植え忘れた水草 」なわけですから、驚きです。
では、その水中はどうなっているのでしょうか?
水中でもルドウィジア・フローティングプラントの浮草としての適応が進んでいます。
下の写真は、フローティングプラントの茎を撮ったものになります。
節のところどころから、水分や栄養分を吸収するためにヒゲのような根が生え始めました。
また、とても小さいですが、浮きの役割をする筍根(じゅんこん)も生え始めているのがお分かりいただけるかと思います。
ただまぁ、未だに茎は水面に対して平行になっておらず、その形は依然として水上葉であった時の状態に近いです。
どうなる?ルドウィジア・フローティングプラント。
導入4日目:ルドウィジア・フローティングプランの葉が赤色を呈する
この日はルドウィジア・フローティングプラントが「ルドウィジアらしく」なった日です。
いよいよ葉が赤く染まり始めました。
写真中央の葉がほんのり赤みを帯びているのがお分かりいただけるかと思います。
上の写真ではわかりづらいので拡大写真を用意しました。
こんな感じで、たった導入4日目にして新芽がルドウィジアらしい紅色に染まりつつあります。
また、葉自体も新芽から小さく薄い物に変わり始めたようです。
さて、先ほども述べましたが、このルドウィジア・フローティングプラントは、ものすごく簡単にルドウィジアらしい紅色を発色させることができる植物です。
これは水面であるがためにライトに近く、強い光を直接受けることができるからでしょう。
そんなわけで、手軽な赤系の水草や浮草を探し求めている人には是非お勧めな浮草です。
導入5日目:筍根がさらに増える!
前日に続きまして、ルドウィジア・フローティングプラントの変化はまだまだ続きます。
水面はもうほとんど変化はありません。
そんなわけなので、
上から見える部分のみならば、これでほぼ適応完了!と言ってもいいでしょう。
しかし、水の中はというと・・・
筍根がこんなにいっぱい増えています。
ちっちゃなラグビーボールが節(葉と茎の付けね)にたくさんでき始めています。
いやぁーすごいなフローティングプラントの適応力は!!
なんてその時は思ったのですが・・・、さらに筍根は増え続け・・・
導入から2週間前後経過した筍根の写真がこちら!
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(執筆現在のルドウィジア・フローティングプラントの筍根) |
茎はびっちりと筍根だらけになっています。。。
というわけで、筍根が生え始めるのは 導入3~5日目程度ですが、より浮草らしく機能するためには、2週間前後かかるようです。
導入6日目・7日目:変化ないと思いきや・・・
残念ながらこの2日間はルドウィジア・フローティングプラントに大きな変化はありませんでした。
(と思っていたのですが、↑の写真のとおり、見えない部分では着々と筍根が増殖しています。)
とりあえず、「特に変化ないなー」と思っていた時に撮った写真をどうぞ!。
![]() |
(導入6日目) |
![]() |
(導入7日目) |
そんなやる気のない状態で写真を撮ったのですが、ここでごん太あることに気が付きます。
1週間であっという間に水面を占領していたのです!。
ドワーフ・フロッグピットの成長速度はかなりの物ですが、ルドウィジア・フローティングプラントもそれに負けないぐらい生長が早いのです。
そんなわけで、水中はルドウィジア・フローティングプラントとドワーフ・フロッグピットの陰でで真っ暗に。
翌日にトリミングをすることになるのですが、それは次章で紹介していきたいと思います。
7日間でどれくらい変化したのか?
最後に導入1日目と7日目の写真を見比べてみましょう!
![]() |
(導入1日目) |
![]() |
(導入7日目) |
あんなに、植え忘れた水草もしkは養生中の水中葉感があったルドウィジア・フローティングプランですが、いまやどこからどう見ても浮草です。
水面下では浮草らしく筍根が生え、
水面ではルドウィジアらしく葉が赤みを帯び始めています。
植物の神秘を見届けた後の目下の課題は浮草たちが作り出す大きな影。
そんなわけで、次の章はルドウィジア・フローティングプラントのトリミングの紹介となります。
④. トリミングの様子を写真で紹介!
この章では、水上葉のルドウィジア・フローティングプラントと浮草になりつつあるルドウィジア・フローティングプラントの葉を比較しつつ・・・
増えすぎたルドウィジア・フローティングプラントをハサミでザクザクとトリミングしたその様子を紹介してみたいと思います。
トリミングのタイミングとその観察
まずは、トリミングの前に、そのタイミングについてと1週間後の感圧について話をしていきたいと思います。
トリミングのタイミングは有茎草と同じ!
さて、ルドウィジア・フローティングプラントはルドウィジアとはいえ、、、
浮草ですからその成長速度はかなりはやく、、、
定期的にトリミングをしないと、あっという間に水面を覆いつくし、水槽内はその陰で真っ暗になってしまいます。
ですので、ごん太の経験上ではありますが、
最低でも1週間に1回、ながくても2週間に1回はトリミングするようにしましょう!。
まぁ、、、
「うちは浮草だけであとは魚だけだから 」という人はほおっておいても構わないでしょうが、
水草も浮草も楽しみたい!という人は、早め早めにトリミングするようにしましょう。
でないと、大きな影が水草の生長を妨げることになります。 そんなわけで、水中の光を確保すべく、水面よりルドウィジア・フローティングプラントを取り出したわけですが、、、
せっかく取り出したので、まずはトリミングする前にその葉や茎を観察してみたいと思います。
そんなわけで、
次のパートはトリミング前のルドウィジア・フローティングプラントの観察となります。
水面に適応して浮草となったルドウィジア・フローティングプラントの観察
まずは、導入する前のルドウィジア・フローティングプラントの写真をご覧ください。
どこからどう見ても普通の有茎草にしか見えませんね。
次は、導入して1週間経過し、浮草になりつつあるルドウィジア・フローティングプラントの写真をどうぞ!。
パッと見た感じこちらも有茎草に見えますが、浮草らしくすべての葉が水面(写真では手前側)に向いて生えているのがお分かりいただけるかと思います。
また、光の強い水面に適応したためか、、、
葉は小さくなり赤みを帯びつつあります。
そんな茎頂部をアップするとこんな感じです。
茎頂より2節下からさらに脇芽も形成し、元気いっぱいです。
さて、バックのいろと筍根の色が似ているため少し見ずらいのですが、上の写真では茎頂部と脇芽の間に、たくさんの筍根が生えています。
というわけで、わかりやすいように、向きを変えて写真を撮ってみました。
こんな感じに節から無数のラグビーボール状の筍根が生えています。
先ほども述べた通り筍根は、呼吸と浮き袋としての機能を持っています。
それがこんなに生えつつあるということは、水上葉から浮草へと変化している証でしょう。
というわけで、比較と観察はこれぐらいにして、トリミングを実際に行っていきます。
トリミングの様子を写真で紹介!
浮草でもトリミングの方法は有茎草に準ずる
さて、ドワーフ・フロッグピットのようなランナーで子株を増やすタイプの浮草の場合、
増えすぎてしまった場合は、邪魔をしている株を網などですくい撤去し、間引くわけです。
しかし、ルドウィジア・フローティングプラントはちょっと違います。
やはり浮草であっても有茎草ですから、子株も一応増えますが・・・
基本的に葉は有茎草と同じように茎頂部分で葉が生え、それ自体が生長することで水面を覆っていくタイプの水草になります。
なので、生長が進むと、横方向伸びきった大きな株となるわけです。
しかし、繰り返しますがルドウィジア・フローティングプラントは有茎草。
ですから・・・
差し戻しと同じように要領で、茎頂側を残すようにカット!。
そんな風にトリミングすることができるのです。
実際のトリミングの方法について
そんなわけで、まずはバッサリとカットしてみました。
ごん太は、生長しきったサイズの葉(つまり茎頂部以外の葉)を最低5~6枚以上残すようにトリミングします。
もちろん有茎草ですから脇芽が出ていない限りは頂芽の方が状態が良いわけです。
ですので、頂芽側の葉と茎は水槽に戻し、そうでない側は破棄します。
やってること時自体は、
水面に戻す「差し戻し」なわけです。
ただまぁ、
それでは株が増えないので、株を増やしたい時は、、、
可能な限り、脇芽が大きくなるのを待ち、
頂芽や脇芽で1つの株となるようにトリミングするようにしましょう。
そんな風に脇芽や頂芽を残しながらトリミングを繰り返せば、持ち前の成長力と相まって、倍々ゲームで増えていきます。
とはえいえ、株を増やすのはほどほどに。
手に負えなくなります。
トリミング後の水面はどうなった?
この時、夏の冷却用品を取っ払い、ガラス蓋で保温する冬仕様にしたので、若干いままでの写真と明るさが違いますが、、、
![]() |
(トリミング前:正しくは2日前) |
![]() |
(トリミング後) |
上下の写真をトリミング前と後で比較すると水面がかなりすっきりしたのがお分かりいただけるかと思います。
今回は、いじけられると困るのでかなり手加減をしたトリミングとなりましたから、もう少しきつめにカットしてもいいのかもしれません。
さて、そんなルドウィジア・フローティングプラントについて次章では栽培上の注意点に触れていきたいと思います。
⑤. 栽培上の注意点
ここでは栽培上の注意点について、3つ紹介したいと思います。
注意点その1:低気温に注意し、ガラス蓋で保温すべし
浮草はもともと暖か地域で自生しているため、日本の夏以外では生長するのが少し厳しい種類もあります。
ですから、水槽にガラス蓋を設置し、水面を保温してあげてください。
水槽用ヒーター(水を温めるいつものやつ)を利用しているのが前提ですが、ごん太の経験ではガラス蓋を利用すれば通年気温20℃以上を保つことができます。
注意点その2:水面付近の水流は緩やかにすべし
浮草は水面が静かな池や沼で自生しているものが多く、
浮草自体がグルグルと水槽内を動いてしまうような水面付近の強めな水流は苦手です。
なるべくナチュラルフローパイプやポピーグラスなどを利用して水面付近の水流を緩やかにしてあげて下さい。
また、水面付近に強い水流とエアの巻き込みを作るディフューザーも苦手ですので、その場合はエアストーンとエアポンプの組み合わせに変更したほうが良さそうです。
注意点その3:冬はなるべくならCO2は添加すべし
このパートだけ2年後の2020/5/20に追記した部分となります。
さて、この時導入したルドウィジア・フローティングプラントですが、大変残念なことに2019年の年末にすべて枯らしてしまいました。
タイミング的には長期間にわたるCO2漏れが起きていた時期にあたるので、
その直接の原因はおそらくCO2不足であることが推測できます。
しかし、ごん太、夏にCO2無添加でもグングンと生長するルドウィジア・フローティングプラントを目撃しております。
ですのでそこから導き出された答えは、、、
おそらくは気温(低温)もしくは光量(低光量)が原因で光合成がうまくいかなくなったことが原因でしょう。
ですから、
厳しい環境で栽培する時は、なるべくならCO2は添加するべきです。
もともとは暑い地方の浮草ですから、いくら加温していても日本の冬は厳しいのかもしれません。
注意点その4:水上葉から浮草になるまで結局どれぐらいかかるのか?
ルドウィジア・フローティングプラントは残念ながら、導入直後から浮草として楽しめる植物ではありません。
水上葉で購入した水草と同じように、じわじわと変化していく姿を楽しむ浮草となっています。
その期間はざっと葉や根が変化するまで3~5日。
比較的短時間で変化するわけですが、問題は茎です。
成長速度にもよると思うのですが・・・
導入から2週間経とうとしているこの記事を書いている現在でも、水上葉時代の太く曲がった茎が多少残っています。
おそらく次回のトリミングでそれら太くて曲がった茎は除去されます。
ですから・・・
水上葉から完全な浮草になるまでの期間は2週間前後かかるということが言えそうです。
そんなわけですから、浮草になるまで気長に待ちましょう!。
もしくは浮草になる過程をじっくり2週間楽しみましょう!。
というわけで、
ルドウィジア・フローティングプランのネタはこれでおしまいです。
長文読んでいただきありがとうございました。
(更新:2020/5/20)
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